GOD AND GOLEM, Inc. (はてなダイアリー倉庫版)

2007-2012まで運用していた旧はてなダイアリーの倉庫です。新規記事の投稿は滅多に行いません。

RPGs

「ビールつき反省会」なら自分もよくやります

『RPG日本』で活動中の鏡さんに関するコメントです。 まず、鏡さんに対する自分の意見は概ね伝えてしまったので、また暫く様子見とさせていただきます(したがって、今回のエントリでは、鏡さんに対してお答えいただきたい問題点等は特に何も書いていません…

「平均値と中央値が一致しなくても良い」とはどういうことか?

先日私は、Role&Roll42号を引き合いに出して、こんな不親切な記事を書きました。 今の市場のモデルとして考えられるのは、以下の3パターンかな。「1月あたり3億円の売り上げ」と仮定した場合の人数と平均支出額の組み合わせを書いて見ました。 1万人が一人あ…

OGC2008と「コミュニティ・ピラミッド」─CGM的視点から見たTRPG市場考

前説 この文章は、OGC2008イベント参加を基にした高橋自身の説であり、講演者自身の意見と直接の関連を持つものとは限りません。ご注意ください。後日、資料の補正を必要とする意見が多数含まれています。(2008年03月18日現在) 本文 先日金曜日(2008年03…

教材としてのD20・SRS(反響について紹介)

また記事かくかもしれません。とりあえず紹介だけ。 今日はコメントしたり記事書いたり紹介したりでネット依存度激しいですね(笑)。 おとつい、思いつきで書いた記事に対し、丁寧なコメント・提案をいただきました。 宮本隆志2008.03.12「Free RPG for Beg…

「タカハ信者」だけはつくってはいけないと思った。/追伸:議論と悪事についての私の考察再発掘

昨年末ごろから、私のBlogに関して厳しい批判を下さっていたxenothさんから、こんな言葉を頂きました。 ちょっと紹介されっぱなしなのもなんなので(笑)、転載させていただきます。

教材としてのD20・SRS

D20 Systemを久しぶりに見ていて、深夜にふと思いついた。 1週間前くらいから言っている、〈ファシリテーション〉の一例。 「個人利用」の範囲でフリーでまわして配布できるD&D簡易版みたいなシステムを作って、D&D3.5版3冊(2万円相当)を買う金がない子供…

3者の誰も欠けることがない〈ゲームコンセプト〉尊重の精神─鏡さんへの返答として

鏡さんに対する考察をさせていただいたところ、昨日トラックバックの返信をいただいたのですが、今回ばかりはちょっと驚いてしまいました。 ■鏡2008.03.10「自由は古く、管理が新しい」http://www.rpgjapan.com/kagami/2008/03/post_128.html 鏡さんがそこま…

「自由な遊び方」の理念と鏡氏個人の〈運用〉は区別した方がわかりやすい

表題の通りです。 久しぶりに「RPG日本」の鏡さんの議論にコメントします。 なぜなら、彼の唱える「自由」がどういう意味範囲を指しているのかが、実践レベルまで公開されたために、ようやく考察できるようになったからです。 ■鏡2007-8『卓上RPGを「自由」…

速報─RPGの父Ernest Gary Gygax逝去

Wizards of the Coastに速報が出ています。 以下は原文です。D&DページのTOPにあるスクリプトを打ち直しました。(Original)Ernest Gary Gygax JULY 27, 1938 - MARCH 4, 2008 Today, Wizards of the Coast was deeply saddened to learn that Gary Gygax p…

RPGにおける〈プレイング〉の内実(2)――ウォーハンマーリプレイにおける高橋の〈意志決定〉プロセスを事例に

以下の文章は、『ウォーハンマー』リプレイ紹介において膨らみすぎてしまった注釈7を切り出して、大幅に加筆・修正を加えたものである。 読者の手元に、リプレイ収録雑誌『GameJapan』2008年04月号があることを前提として論じる。 また、この記事は「RPGにお…

個人向けメモ

これまでのまとめ。 A.TRPGの議論領域 bold;">1.TRPG史:TRPGに関する歴史的事件・組織・人物・思想などの、客観的事実に基づいた整理。 bold;">2.TRPG学術研究(各種):既存の学問分野でTRPGを研究テーマとした場合の、各学問分野における方法論を(各々の研…

〈セッション〉における2つの相─〈イマジナリィ・ボード〉の進展(2)

先日、TRPGゲーマーが挑戦可能な活動目標を、大まかに5つのカテゴリに分けました。 その上で「上級者になる」とか「上達する」とかを、ゲイリー・ガイギャックスが提示した17項目*1以外で言うとするならばどうなるか、私なりに考え、10ほどの事例を示しまし…

“環境開発ツール”市場の未来─MOD,改造マリオ,初音ミク,そしてTRPG(あと野尻先生)

私は以前、ゲーム・ジャーナリストである新清士氏が注目するMOD論について、ニコニコ動画の「改造マリオ」と絡めて論じたことがあります。 ■新清士,2007a「ユーザーが勝手に作ってしまった『ガンダム』新作ゲームタイトル」 (http://it.nikkei.co.jp/digit…

シャドウランの各版紹介

高校生のころからなけなしの金をShadowrunの洋書につぎ込んできました。 2版と3版合わせて合計40冊はくだりません。 Shadowrunを教えてくれた地元の先輩と融通している関係で、合計50近くの蔵書になるんじゃないかしら。 引越し先の本棚のShadowrunコーナー…

定義に関する2つのアプローチ─「外延」と「内包」(Scoops RPG2月号によせて)

Scoops RPG2008年02月号が公開されました。 ■Scoops RPG http://www.scoopsrpg.com/ 今回も牡牛さんの『TRPG総論』が2本、公開されています。とても面白いです。ぜひ読んでみてください。 詳しい感想はいつか「読者の声」などで送った方がよいかとも思ってい…

〈ゲーム性〉という言葉はできれば使わないほうが良い

自宅にまだネットが開通していません。 どうも、高橋志臣です。 本格的に何かエントリを上げるには色々時間が足りなさ過ぎるのですが(CoCとか、ウォハンとか、Shadowrunとか、T&Tとか、D&Dとか、やりたいことがいっぱいあるんですが)、取り急ぎ思ったこと…

ウォーハンマー2nd『魔術の書』リプレイ

アナログゲームライターの岡和田晃さんが、綜合ゲーム雑誌『Game Japan』で、海外ゲーム『ウォーハンマーRPG』リプレイの連載を開始しました。 GAME JAPAN (ゲームジャパン) 2008年 03月号 [雑誌]出版社/メーカー: ホビージャパン発売日: 2008/01/30メディア…

ルーンウォーズ勉強メモ

CoCの話をまとめて書く時間が取れない。今月中には上げたいところ。 ところで、海外で根強い『グローランサ』シリーズを利用した国内の同人〈ロールプレイング・ゲーム〉『ルーンウォーズ』の勉強にようやく着手しました。 といっても、これはまだ開発中のボ…

インデックスの効用、或いはキャラクターシートの〈索引欄〉

仕事で、SPSSの出力資料と、Excelの統計データをつき合わせ、Excel上でデータをグラフ化していくという作業(の、末端部分)をやっているところです。まあ丁稚ですから。 ですがこういった統計調査をやられた方ならご存知のように、SPSSの出力ファイルとExce…

「はてなグループ:trpgterms」ができました

id:acceleratorさんが、私の昨年10月に提示した『ロールプレイング・ゲームの批評用語』をもとに、「trpgtermsグループ」を作成してくださいました。はてなグループ:trpgtermsグループ これに加入すると、用語リンクを自動的に引っ張ってくれますので、リン…

中国PC企業「レノヴォ(聯想集団)」とShadowrunにおける〈ネオアナーキズム〉

ThinkPadって、いつのまにLenovoに買収されていたんですね。 Wikipedia─聯想集団 私が今職場*1で使っているのもThinkpadですが、すっかり昔の頭でIBM社製だと勘違いしていました。いやはや、観察力なさすぎというか、思い込みが激しすぎると言うか。 IBMがPC…

RPGにおける〈プレイング〉の内実(1)

TRPGのプレイング・テクニックについて考えた文章です。 “うまいプレイ”とは何かを論じていきます。

白石直喜「演劇屋はTRPGの夢を見るか」(紹介だけ)

残念ながら休刊となってしまった季刊『R・P・G』に、演劇畑の方の論文があります。R・P・G vol.4―本格派アナログゲーム情報誌出版社/メーカー: 国際通信社発売日: 2007/10/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 13回この商品を含むブログ (10件) を見る こ…

TRPGの〈改版〉は〈消費期限〉とどう関係するか?─F.E.A.R.の企業戦略分析・完結編

「1989年に発売されたソードワールドRPGが、ようやく2008年になって2.0に改版される」 そんな話題が飛び交う昨今ですが、今はF.E.A.R.社について続けて言及しています。今回はその最終回です。 さて、F.E.A.R.の改版戦略は、それまでのTRPG業界の常識とは大…

主なRPGシステム・版上げ年表

研究の一環で必要になりましたので、2版以上発売された作品を、「海外編」と「国内編」にわけてみました。 といっても、Wikipedia(英語版含めて)とその他のファンサイトから拾い集めただけなので、若干間違いはあるかもしれません。もちろん後で答え合わせ…

F.E.A.R.の商業戦略について補足

id:xenothさんに指摘いただいた点について。 実際に「短い消費期限」を前提に作られたシステムについての例示、検証もないし、現在のFEARゲーと、過去のTRPGシーンで、本当に、寿命に差があったのかというのも分析されていない。 にも関わらず、上記…

ザッと読むには不向き

id:xenothさんが色々とまた指摘してくださったが、とりあえ「ザッと」ではなく、「しっかり」読んでいただければ幸甚である。 私のF.E.A.R.社の企業戦略評価は、先のエントリでとりあえず一区切りついたと考えている。それで伝わらないところがあったのであ…

TRPG理論クロステーブル&再度、馬場秀和氏について

id:mallionさんが「理論」と「実践」の関連について論じる際、私の活動に言及してくださったので、私が「理論」と「実践」をどのように考えているかについて、私の考えを表明しておく。またその流れで、TRPGにおける「理論」の重要性を一貫して主張し続けて…

TRPGにおいて「理論を論じる」とはどういうことか

コメント返信用に書かれたエントリです。 このまま宣言どおり年末まで平常文で押し通したかったんですが、しょうがない。ラフに行きましょう。 パンツを脱いででも伝えたいことがあるなら、表現方法に構っちゃいられないんすよ。 注釈も気合入れて書きました…

死んだシステムと、〈マスターリング〉の商品価値

〈ロールプレイング・ゲーム〉を「社会的営み」として考えた場合、それは数ある「娯楽」「趣味」の中の一つであると同時に、プロにとって「商売」である。 ゲームデザイナーが書籍媒体を通して「ゲーム」を出版し、ユーザーがそれを買う。そのようにして、私…