GOD AND GOLEM, Inc. (はてなダイアリー倉庫版)

2007-2012まで運用していた旧はてなダイアリーの倉庫です。新規記事の投稿は滅多に行いません。

Critique

Wikipedia日本語に「批評」の項目を追加

Wikipedia:「批評」 2009年03月におもしろがって翻訳した、英語版の「批評・批判」の記事(critique)をもとに、無難なことだけシンプルに記述しました。 どうぞ詳しい方は訂正・拡充していってください。

マリオ型TRPGシステムデザインは可能か――「ゲームの成立」をめぐって

acceleratorさんのまとめリンクによると,何度か「RPG上達論」が話題に上ってるみたいです。 上達論それ自体ではなく,「上達すべき」というベキ論に対する疑問が中心となっているようです。 2009-09-1309/07-09/13 「もっとTRPGを巧くなれって論調が好きで…

ルーンウォーズ用語集,R=Wと『Aの魔法陣』に共通する「形式言語」「公理系」の発想

ここ数日、Vampire.Sさんの話を参考にRuneWarsWikiの過去ログを検索で追ってました。 RuneWarsのルールは、実質Wikiの検索機能がないと用語定義が追えません。それだとプレーヤーやる分にはちょっと不便だったので、定義集を一カ所に集めたらどうかと思い、…

友人蒼助による平成仮面ライダー講義(『仮面ライダー響鬼』批評メイン)

夏のコミックマーケット(C76)三日目で、『筑波批評2009夏 特集・ゲームの思考』を購入してくださった皆様、ありがとうございます。批評ブースという比較的マイナーな場所なのにもかかわらず100冊を超える売り上げだったそうで、良かったなあと思っています…

『筑波批評2009夏』(夏コミ・特集「ゲームの思考」)に寄稿しました

「今回の『筑波批評』はゲーム特集で行こうと思ってますので、高橋さん、寄稿してくれません?」 と言われまして、よっしゃやったると思って原稿出しました。 本当は『筑波批評2009春』(文学フリマ号)にD&D赤箱論を出すつもりだったのですが、筑波批評…

ゲーム研究における道具論、作品論

今のところ考えているうち、もっとも抽象度の高い話を投げてみます。 全体として統一感があるわけではないので、節ごとに全然別の話をしている、というくらいの気持ちで読んでいただければと思います。 設計・運用・受容 自分がTRPGについて書く時、いつ…

Rogue1975年起源説?

先日買った『ユリイカ』のRPG特集、褒めどころも突っ込みどころも両方ある中々刺激的な本になっています。 が、褒めどころはとりあえず四月上旬に回して、取り急ぎ気づいたところを。 宮昌太朗,2009「システムと戯れること、物語を読むこと――『ドラゴンクエ…

のば通らじおのゲスト出演放送が公開されました

早城菱人さんの『のば通らじお』で、2月末にゲスト出演した放送が公開されました。

関東圏内図書館横断検索リンク――パーラ『無血戦争』(The Art of Wargaming)を探してみる

id:Thornさんが復刊希望されていた『無血戦争』の話。 現在、洋書だけ所持しており、さて読むべえかどうするべえかというところで偶然邦訳を借りることができました。それで、邦訳書の方を先に少しずつ読んでいます。無血戦争作者: ピーター・P.パーラ,Peter…

TRPG議論のルールブック/読む価値のあるロールプレイ論まとめ

井上(仮)さんの昨年の記事を見つけて、面白かったのでここで紹介。 スタイルシートが変わったのか、とても読みやすくなってますね。 井上(仮),2008,「TRPG系ブロガー入門 」(http://gamemaster.g.hatena.ne.jp/inouekari/20080916#1221524083,20…

TRPGの議論における〈自由〉概念を受けて――ゲームデザイン責任の三権

id:acceleratorさんが、RPG日本の鏡さんが使っている〈自由〉概念の曖昧さについて、法学者(法哲学者)である大屋雄裕さんや森村進さんの議論を引きながら整理してくれています。 accelerator,2009,「自由という概念のやっかいさ」(http://d.hatena.ne.j…

アクセラレータさん向けの私信

正月まったく動いてませんでしたが、思い出したように。 ゲーム批評におけるモダンとポストモダンについて関心をもたれていたid:acceleratorさん向けに、文献を一つ紹介します。現代思想というわけではなく、もう少しゲーム自体にアプローチをした、とても史…

090128_Wed 東工大シンポジウムをポメる――〈切断〉と〈署名〉

筑波批評社の面々が都内まで来て聴講しに来るということを聴きつけ、補講終了後、だらだらと大岡山に向かいました。

ウォーゲームハンドブック第三版

玄兎さんより情報を頂きまして、そういえばダニガンの著作にまったく触れていないことに気づきました。 探して見ると、玄兎さんの持っている1982年版の邦訳はほぼ絶版(Amazonで最低7000円以上)。オークションで格安で取引されていたようですが、大体終わっ…

文学フリマ『筑波批評2008秋(改め、ゼロアカ道場破り号)』に寄稿しました

すっかり報告が遅くなりましたが、以前応援文を書いた「筑波批評社」の今回の同人誌に、寄稿しました。 先に場所だけお伝えしておきます。今週日曜の11月9日、秋葉原駅近くのココで、文芸批評系を含む同人誌即売会をやっています。 ■第7回 文学フリマ 20…

すごく良い話――玄兎さん、TRPGを学校の先生に説明する

高橋志臣@低速週間です。 昨日UPした『仮象論のパラドックス』は、ちょっとわかりにくいかもしれませんが、「どうして高橋が〈仮象論の罠〉に囚われていたのか(そしてそこから抜け出るための新しい考え方をいかにVampire.Sさんや哲学・論理学・美学から学…

「劣悪な鑑賞者」と、言論の受け取りかた

こないだの「檄文」の注釈でも少し触れた、ここの日記より。 ところで私はと言えば、彼ら劣悪な鑑賞者を大層愛しているのであった。実は一箇所、これはもう箸にも棒にも掛からないどうしようもない人のブログにブックマークを張ってある。時々見に行っては、…

読書の誠実さ

続いて、まりおんさんの「読書の誠実さ」について私見を述べさせていただきます。 〈批評〉と〈感想文〉という言葉を使われていますが、同じく「本に対して誠実か否か」ということになるのかな、と感じました。(これも読み方を「自分にひきつけ」すぎている…

「檄文」についてのお返事数件

こないだ評判の大きかった「檄文」について書こうかと思っているうちに、色々質問やらなにやらが来てますね。 しかし寝込みながら東浩紀・大塚英志の対談本『リアルのゆくえ』を読んでいて、ああ、いろいろな「誤読」と「誤配」があるもんだなあと思います。…

筑波批評社への檄文――あるいは〈批評〉をめぐる私個人の立場の整理

『ビアンカ・オーバースタディ』を文学部の唯野教授が批評的文脈で論じて、それが読者の批判的な読みを見事に封殺・殺害しているような短編小説を心から待望しているggincこと高橋志臣です、どうもこんにちは。「可愛い女の子に手コキしてもらいたい」という…

応答

はてブにコメントが来てますので、それぞれ書きます。 夢のあるいい記事。でも”批評”に対して愛がないと伝わらないようだ。何がこの態度の差を生むのか?良い批評との出会い?言葉に対する信頼?一般の人にとって”批評”はどうして必要なのでしょうか?/id:a…

『崖の上のポニョ』について(1)――あなたは中間存在を愛せるのか

私、今までずっと黙っていたんですが、公開から今までの間に、『崖の上のポニョ』を2回観てきました。 同じ映画を2回観に行くというのは、私にとってはかなり珍しいケースです。 この入れ込み具合は、マーロン・ブランドーが亡くなった直後に築地市場で再放…

OGC2008と「コミュニティ・ピラミッド」─CGM的視点から見たTRPG市場考

前説 この文章は、OGC2008イベント参加を基にした高橋自身の説であり、講演者自身の意見と直接の関連を持つものとは限りません。ご注意ください。後日、資料の補正を必要とする意見が多数含まれています。(2008年03月18日現在) 本文 先日金曜日(2008年03…

OGC2008

参加してきました。*1 非常に面白かったです。 本番の話はともあれ、プレビューの面白いところはこちらで。http://www.4gamer.net/games/015/G001538/20080301003/ ほかにもいろいろな講演がありました。 今日は少し疲れたのでこれで。 *1:幸運にも無料で。

「子どもたちがガンガン犯行予告をする時、オトナたちは既に負けている」(序・てきとう)

二日前のインタビューでワッツはいった。これがワシントンの問題だ:“説明しているなら、すでに負けている”。 説明しているなら、既に負けている。 バンパーステッカー文化だ。もし理解するのに三秒以上かかるようなら、すでに圏外。理解するのに三秒、でな…

個人向けメモ

これまでのまとめ。 A.TRPGの議論領域 bold;">1.TRPG史:TRPGに関する歴史的事件・組織・人物・思想などの、客観的事実に基づいた整理。 bold;">2.TRPG学術研究(各種):既存の学問分野でTRPGを研究テーマとした場合の、各学問分野における方法論を(各々の研…

“環境開発ツール”市場の未来─MOD,改造マリオ,初音ミク,そしてTRPG(あと野尻先生)

私は以前、ゲーム・ジャーナリストである新清士氏が注目するMOD論について、ニコニコ動画の「改造マリオ」と絡めて論じたことがあります。 ■新清士,2007a「ユーザーが勝手に作ってしまった『ガンダム』新作ゲームタイトル」 (http://it.nikkei.co.jp/digit…

〈ゲーム性〉という言葉はできれば使わないほうが良い

自宅にまだネットが開通していません。 どうも、高橋志臣です。 本格的に何かエントリを上げるには色々時間が足りなさ過ぎるのですが(CoCとか、ウォハンとか、Shadowrunとか、T&Tとか、D&Dとか、やりたいことがいっぱいあるんですが)、取り急ぎ思ったこと…

中国PC企業「レノヴォ(聯想集団)」とShadowrunにおける〈ネオアナーキズム〉

ThinkPadって、いつのまにLenovoに買収されていたんですね。 Wikipedia─聯想集団 私が今職場*1で使っているのもThinkpadですが、すっかり昔の頭でIBM社製だと勘違いしていました。いやはや、観察力なさすぎというか、思い込みが激しすぎると言うか。 IBMがPC…

山川悟2007『事例でわかる物語マーケティング』

10月上旬、「入院記念」*1に献本していただきました。 「物語論的アプローチ」とかに萌える人、どうぞ購入してみてください。事例でわかる物語マーケティング (SeriesMarketing)作者: 山川悟出版社/メーカー: 日本能率協会マネジメントセンター発売日: 2007/…