『アナログ・ゲーム・スタディーズ』始まりました
日本国内のアナログゲーム(伝統ゲーム,ウォーゲーミング,会話型RPG,TCG,ユーロゲームその他)についてのさまざまな報告・研究・論文を発信していくサイト『アナログ・ゲーム・スタディーズ』(Analog Game Studies; AGS)が公開されました。
僕も今回お誘い頂き、初期メンバーとして参加しております。
■アナログ・ゲーム・スタディーズ
http://analoggamestudies.seesaa.net/
公開二週間弱ほどで、すでに蔵原大さんの「傷だらけの偉大な負け組に捧ぐ――『役割演技式競技』における『ヒーロー』とは何者であろうか?」,齋藤路恵さんによる「会話型RPGにおけるメタ化」など、さまざまなゲーム関連の議論へと展開できる、示唆に富んだ記事が公開されています。
また、草場純さんによる「伝統ゲームを現代にプレイする意義」なども本日より連載が始まっており、僕が関心を持ってきたTRPG論に限らず、ウォーゲームや伝統ゲームなど、「アナログゲーム」と呼ばれてきたものについてのさまざまなアイディアが今後も公開されていく予定です。
硬質なものだけでなく、「レポート」として、沖縄でのゲーム事情(近藤誠さん)や、『ワンダー・ローズ・トゥ・ロード』のプレイレポート(東條慎生さん)など、ゲーマーの視点から実直に語られたゲーム体験や考察も続々と寄せられています。さらには先日、デザイナーの門倉直人さんからの祝辞も頂きました(ありがとうございます)
僕は本業が多忙のため、まだ本格的に記事を投稿することができていませんが、いずれ幾つかのテキストを寄稿したいと考えています。今後とも読んでさまざまな感想・意見等を提示していただければ幸いです。
上に採り上げたメンバー・皆さんの記事は、以下の目次からワンステップで辿り着くことができます。
■AGS 記事一覧
http://analoggamestudies.seesaa.net/article/171333886.html
また、第一記事の蔵原さんの論にある「コヴェントリー・ジレンマ」の問題については、辺見九郎さんからの応答記事が寄せられています。
■辺見九郎,2010,「コヴェントリー・ジレンマから考えるTRPGの遊戯としての可能性」
http://d.hatena.ne.jp/crow_henmi/20101208/1291798305
こうした知的に誠実な反応が帰ってくる豊かさこそ、さまざまなゲーム論には求められていると思います。これからも、AGSの一員として貢献してゆきたいと考えておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。