GOD AND GOLEM, Inc. (はてなダイアリー倉庫版)

2007-2012まで運用していた旧はてなダイアリーの倉庫です。新規記事の投稿は滅多に行いません。

月夜埜綺譚オンライン・セッション「カメラ・オブスクラ」(前編,編集版)

 2007年09月22日に行ったインディーズのロールプレイング・ゲーム「月夜埜綺譚RPG」のセッションログです。

 ところで月夜埜綺譚RPGとは、

 現代日本の郊外に暮らす普通の人々の生活をシミュレートしながら、なぜか普通人であるはずのプレイヤーキャラクターたちに襲い掛かるさまざまな事件を解決していく、というちょっと変わった趣向のTRPG
(月夜埜綺譚製作員会)

 です。
 「新感覚街系TRPG」とか「現代都市郊外を題材にした伝奇ヒロイック・ファンタジー」といった謳い文句が一応ありますが、ちょっとそれだけではうまくこのゲームの面白さをお伝えすることができません。
 世界背景それ自体は『ダブルクロス』や、現代日本を題材にした場合の『クトゥルフの呼び声』と少しばかり似ているところがありますが、実際そのゲームメカニズムを解析してみれば、それらのゲーム性はまったく異なります。*1
 まず、『ダブルクロス』のように、プレーヤーキャラクターが必ずしも「異能」とか「超能力」とかを持っている必要がありません。しかも、時には「異能」を持っている奴よりも社会的に成功している普通人のほうがゲーム的に強かったりするのです。しかも、その強さの源泉が、「生活が安定していて、街の人々の信頼を勝ち得やすいから」というのだからさらに面白い。
 このように、このゲームでは「街でマトモに生活している」ことが、強さの大前提になります。怪光線一発で人を殺す大悪人に立ち向かえるのが、同じような超能力者である必要はない。それが月夜埜綺譚の思い切りの良さであり、その他の現代伝奇的なヒロイズムを題材としたゲームと一線を画すところです(そのコンセプトを支える幾つかのルールがあるのですが、それはおいおい紹介しましょう)。
 また、この『月夜埜綺譚』は伝奇モノである以前に、「英雄物語」です。したがって、とにかく宇宙的な恐怖に遭遇してそこから生き延びるという「疑似体験」をゲーム的に楽しむ『クトゥルフの呼び声』とは、想定されたゲーム性がまったく逆の方向を向いています。このゲームは、「現代の郊外に暮らすフツーの人々」が怪異に遭遇する、という点ではホラーちっくですが、そこから「なんの特殊能力もない自分達が、それでも怪異や異能といった超存在とどう立ち向かうか」という困難にあえて挑戦していくという点で、完全にヒロイックファンタジーなのです。
 そういうわけで、『月夜埜綺譚』は、『ダブルクロス』のように「超能力者同士のバトルと、そこに至るまでに編まれるキャラ同士のドラマチックな葛藤」をゲーム性の中心に置いたわけでもなければ、「宇宙的恐怖に遭遇しながらも、その真相を探るまで怖いものみたさで狂気と戦う探索者の気持ち」をゲーム性に置いたわけでもない、いままでにないところを突いてきたゲームなのですね。
 そんな「変わった趣向」を説明していくために、今回遊んだリプレイに注釈を加えつつ、一篇のシナリオが駆動する様子をご覧いただければと思います。

 プレーヤーの一人であるダースさんが記録・公開してくださった生ログを、若干物語風に読めるよう編集を加えたものです。

 生ログはこちら。ダースさん、ありがとうございます!

・カメラ・オブ・スクラ(前編)
・カメラ・オブ・スクラ(後編)

 活躍する主な登場人物は以下の通り。

■「カメラ・オブスクラ」登場人物(プレーヤーキャラクター)一覧

bold;">風祭右京:電機会社勤務の営業担当。35歳、男。平和な家庭生活を営むサラリーマンであるが、一方で心霊関係のネタ記事を公開しまくるプチ人気ブロガーでもある。元高校野球選手という意外な一面を持つが、ドラフト指名に関して苦い記憶があるらしい。*2(担当プレーヤーはダースさん)
bold;">星野華美:ショッピングセンターの正社員。27歳、女。しかし実は「月夜埜綺譚」世界に存在する秘密結社「門衛」*3のエージェントでもある。コードネームSDX。しかし門衛からは特に指令があるわけでもなく、仮の仕事も中堅になってしまった。「門衛」に与えられた仮の両親*4ともうまくやってるので、もうぶっちゃけ結社の仕事なんてどうでもいいかなーと思っている今日この頃らしい。(担当プレーヤーはふうるさん)
bold;">シバサキヨウ:本名「芝崎陽」。5年くらい前に脱サラして、3年前に奇跡の30歳デビューを果たした街系シンガーソングライター。「変態チックでねちっこいサウンドと、感傷的で腹持ちの良い文学的な歌詞」が評判となる。ワーカホリックで女性関係はただれぎみ。要するにダメ男。(担当プレーヤーは高橋)
bold;">相沢勇:数年前に死んだはずのお姉さんの霊が見える不思議な能力をもった少年。*5小学3年生で、大人たちに「可愛い」と思われるような風貌をしているらしい。最近知り合った三上おじさんのことが気になっている。(担当プレーヤーはかざねさん)

 生ログをいじって、物語の進行と、月夜埜ならではの情報提供のスタンスが明確になるよう(つまり月夜埜綺譚ならではの「運用教則」がみえるように)まとめたつもりです。

 それでは、お楽しみください。


■「カメラ・オブスクラ」予告編

 一枚の古ぼけた写真を見ながら、いまやすっかり頭が薄くなった男が、ため息をついていた。
「なにもかも、みんな、忘れてくんだなあ」
 子どもっぽく、わざとらしく、そんなことを言う。
・・・いろんなものを忘れて、人は生きていくものさ。
・・・そうでないと生きていけない。なぜなら忘却は人を守るためにあるから。
・・・そもそも大脳生理学的に言って記憶というものはね・・・。
 忘れたくないのだ、できれば。そうつぶやくたびに、いろんな人にこんな言葉を投げかけられた。
「そうじゃないんだよ」
 その言葉に、答えるものはいない。

///

 同じころ、一人の女性がやはり写真を見ながら、こめかみに指をあてていた。
 こんな夜はいろんなことを思い出す。忘れてしまえばいいことも、どうしても忘れられないことも。
「あーあ。みーちゃん。あたし、もう30になっちゃったよ」
 子どもっぽく、わざとらしく、言った。
 写真には、つまんなそうな顔をした一人の少女が写っていた。
 なんだかつらくなって、写真たてを伏せる。

///

 なんだか行き着けになってしまった人気のないビルの屋上で、一人の少女が頬杖をついて夜景を眺めていた。
「なあんにも、変わらない」
 手には、古ぼけたカメラがあった。いまどきはやらないポラロイドカメラ。有名メーカーの、けれど一等安物のそれは、1万円もしなかった。
「この場所は、なくなってしまうけど。誰も何とも思わないんだろうなあ」
 歳相応に、子どもっぽく、唇を尖らせて言う。

///

「そうじゃないんだよ」
 男はもう一度繰り返した。
 誰かにつけられた傷や痛みならいい。けれど、その手を汚した痛みは忘れてしまっていいのか? 気づかずに誰かの思いを踏みにじったことも、自分に助けを求めてきたその手を自らふりほどいたことも。
 子どもっぽい感傷だよ、と言われてしまうんだろうか。
 狭く暗い小さな部屋で、男はこぶしを強く握りこんだ。

///

「ねえねえ。こんな話知ってる? 友達の友達に聞いたんだけどさ、街でさ、変な女の子が写真を配ってるんだって。その写真には、その人が忘れてしまっていたすばらしいことと、その人が忘れていたかったつらく哀しいことが一緒になって映ってるらしいよ。反応は人それぞれらしいんだけど、その写真を見た人は…」

■シナリオ「カメラ・オブスクラ」NPC紹介

はるを(月夜埜綺譚デザイナー):まず今回の、メインNPC*6の紹介から。

★月夜埜綺譚〈運用〉コラム1:「月夜埜綺譚」的なシナリオ記法とはなにか。
『月夜埜綺譚』の基本的なシナリオでは、ある一つの「怪異現象」と、それをめぐる「場所」と「人間関係」の3つの条件がまず最初に提示される。
 日常生活を送るプレーヤーキャラクター(以下PC)たちは、このシナリオNPCのいずれか一人と〈仮コネクション〉を結ぶところからゲームが始まる。彼らは、ゲームマスターが作り上げたある「架空の状況」の中に、部分的なかたちではありながら、関与することになる。
 そして『月夜埜綺譚』においては、この「架空の状況」というのがしばしば「いずれ訪れる不幸な結末へと着実に進んでしまっている状況」であることが非常に多い。しかも、プレーヤーキャラクターの介入がなかった場合、NPCたちの破局的結末はほとんど決定的なものとなる。
 『月夜埜綺譚』における〈ゲーム〉とはつまり、NPCや街の人々との交流を通じてこの「架空の状況の因果を解きほぐし、すべてを明らかにして」(挑戦A)、その後にその状況を「どのようにエレガントに塗り替えていくかを考え、実行する」(挑戦B)、この2つの挑戦に取り組むゲームだと要約できる。*7
 面白いのは、プレイグループによって、この「挑戦B」の解決法が、「戦闘で悪を倒すこと」とは限らないことだ。「そのままではすれ違ったまま死んだはずの二人を引き合わせる」だけで事件が解決することもあれば、「とにかく何でもいいからロックフェスイベントを成功させるぜ!」でも成功する場合がある。私が経験したあるゲームでは、「真夜中の団地で落語を一席ぶち、団地の人々に大顰蹙を買う」という(ある意味)スーパープレイで事件を解決してしまったことがあった。
 「どのようにでも状況は構築できるかもしれない、しかし、ではどうすれば“善い状況”と言えるのか?」
 ゲームの後半部分でこの問いに真正面から取り組むことが、『月夜埜綺譚』の一番のゲーム的面白さと言えるかもしれない。
 さて、少しばかり能書きが多すぎたかもしれない。そんな「因果」の鍵となる、登場人物の紹介をはじめよう。

一人目。

「三上カツノリ」

 52歳、男性。

 マツリカトレーディングという輸入建材を扱った商社で、それなりのポジションにいます。
 仕事場では、こうるさいが優秀、というポジションを維持しており、社の内外ではそれなりに信頼されているが、どうもいろいろあって出世コースには乗れなかったみたい。外見は、中肉中背で目立たない男で、わりと辛らつなものの言い方をする。

 ……という人ですが、実は、十年ちょっと前に当時高校生だった娘を、交通事故でなくしており、それ以来家庭がうまくいかなくなって、奥さんとも別れて暮らしています。

 二人目。

 「有沢あいこ」

 女性。30歳。独身。
 タチバナ電機工業の工場で、事務職をやっている派遣社員さんです。

 正直、あんまりできる人じゃなくて、当然、待遇もそれなりで、でも彼女なりにがんばってるもんだから忙しくて、なんだかいっぱいいっぱいになっています。

 最近、とみにため息が増えていて、ときどき、少女時代に死んでしまった友達のことをよく思い出したりしてるみたいです。

 三人目。

 「羽芝ユウ」

 女性。15歳。親と同居中。

 夜埜高校に通う普通っぽい女子高生です。趣味はカメラですが、目が悪いのと、あまり金もないので、そんなに枚数は撮っていません。

 ときどき、街でストリートスナップを撮っている姿を見かけることがあります。
 子どものくせに、いつも、これから無くなってしまうものを気にしてしまう彼女は、正直、少女らしい人間関係の中では、ちょっと浮いています。

 愛機は、メンテナンスの悪いニコンFEあたりですが、最近ポラロイドも始めたみたい。

■「カメラ・オブスクラ」キャラクター紹介

はるを(月夜埜綺譚デザイナー,以下「はるを」):というわけで、この3人と、最低1人となんらかの関係をつけつつ、各PC間の関係をざっと作っておきましょう。
はるを:キャラクターの自己紹介をあらためてお願いします。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム2:〈キャラクター〉とは、「不幸」を阻止するための唯一の介入手段である。

 〈キャラクター〉とは、プレーヤーの分身である。

 しかし、その〈キャラクター〉の生活が、プレーヤーのそれと何もかも似通っている必要はないし、何か「〈キャラクター〉を演じるんだ」という気負いをゲームに置いて持つ必要もない。*8

 第一に、〈キャラクター〉は、プレーヤーが「月夜埜市に起こる事件」という「架空の状況」に関わるための、唯一の手段である。たとえば将棋で言えば、「歩9,香2,桂2,飛1,角1,銀2,金2,王1,その他対戦相手から奪った駒」が、「将棋」というゲームに介入する手段である。これらの駒がなければ、プレーヤーはゲームに関わることができない。うまい・へた以前の問題になってしまう。
 『月夜埜綺譚』というゲームにおいても、それと基本的に同じだ。〈キャラクター〉もまた「将棋のコマ」と同じく、ゲームの状況に関わる「手段」なのである。違いは、そのコマと同じような資源が、「1人の人格」という、かなり抽象的で物語的なものに一極集中しているということだけ。そして、その「1人の人格」が持つさまざまなものを活用して、与えられた課題を解決するのも、将棋やほかのゲームとまったく変わらない。*9

 そして『月夜埜綺譚』というゲーム、普通に考えればたんなる嘘っぱちの作り話でしかない「架空の状況」において、

  1. 「GMから与えられた“困った状況”への介入と解決」*10
  2. 「キャラクター同士の的確な役割分担」*11
  3. 「日常的な生活を送る人間の活き活きとした描写」*12
  4. 「〈街系〉というデザイナー独特の狙い・感覚の再現」*13

この4つの課題を同時にこなすことで、『月夜埜綺譚』というゲームはメチャメチャ面白いものになる。*14
 そして〈キャラクター〉とは、プレーヤーそれぞれがそんな4つの課題を解決するために利用できる、唯一にして最大の「手段」なのである。*15
 そして今回も、プレーヤー4人は、自分達の担うキャラクター4名を活用して、「カメラ」と「暗室」にまつわる、ある「不幸」を食い止めようとする。

高橋志臣(以下「高橋」):どういう順番でやりましょう?
はるを:じゃあ、こちらから呼びますか。
はるを:かざねさんは最後に、ということで、
ダース(以下「ダース」):お願いします。
ふうる(以下「ふうる」):強い希望がなければ、有沢さんとコネを取りたいです。
はるを:昨日、キャラが立ちまくったPCを紹介していた、ダースさんから。どうぞ。
ダース:はーい

ダース:風祭右京。男。35歳。
ダース:全国規模の電器メーカーの営業マンにして、おちゃらけブロガー。
ダース:軽〜いトークとフットワークの良さで、セールスに関してはそれなり以上の成果を挙げるが、自社女子社員は口をきいてくれない(涙)。
ダース:高校時代は真面目な野球部キャプテンとしてチームを地区予選決勝まで導き、プロ野球のスカウトにも声をかけられるが、これがブラフ。
ダース:他の選手をドラフト指名するための煙幕として使われただけで、親戚知人を集めてドラフト会議の実況をTVで見守るも指名なく唖然。
ダース:以後、しばらくは落ち込んで過ごすが、現在の妻との出会いによって立ち直ってからは、明るく軽〜い現在の調子で現在に至る。
ダース:ブログの内容はおちゃらけオカルトネタ。
ダース:読者も本気で内容を信じているわけではなく、右京のキャラを楽しんでいる者が大部分。
ダース:そんなおちゃらけ右京も、一人息子の健太郎を大切にする父であり、健太郎に話す自分の過去は武勇伝(捏造)の宝庫である。
ダース:街で見かけた有沢に、初恋の人の面影を見出すが、妻には内緒にしている。って設定にしていいでしょうか?*16
はるを:了解です。
はるを:それでは、ふぅるさんどうぞ。
ふうる:はいです。

ふうる:星野 華美(ほしの はなみ)女 27才
ふうる:なるとショッピングセンターで正社員やっています。
ふうる:実は門衛のエージェントSDXで、3年前、任務のために月夜埜市に来ました。
ふうる:今の家族(義父母)と仕事を与えられるも、門衛からは音沙汰なし。
ふうる:仕事も中堅になり、仮の両親とも仲良くなり
ふうる:このままもいいかなー。なんて思い始めちゃっているこのごろです。
ふうる:私も有沢さんとコネを取ろうと思ったのですが、都合が悪ければ変えますよ。*17

はるを:まあ、有沢さん二人も悪くないでしょう。
はるを:じゃ、高橋さんどうぞー。
高橋:はーい。

高橋:「310」シバサキヨウ。
高橋:本名を柴崎陽という。
高橋:本名をカタカナで書いたら、芸名となる。
高橋:職業:脱サラミュージシャン(シンガーソングライター)。
高橋:29に給料が上がらないことを理由に企画制作会社を辞職し、1年半に及ぶひきこもり生活を経てデビュー。
高橋:「変態チックでねちっこいサウンドと、感傷的で腹持ちの良い文学的な歌詞」が評判となり、「遅れてきた青年」として音楽雑誌の片隅で話題となった。
高橋:現在デビュー3年目。
高橋:20代からのワーカホリックな性格がたたって生活は荒れがちで、最近付き合っている同棲中の彼女(正確な年齢も実はよく知らないが、20代中盤らしい)との関係もだいぶただれている。
高橋:安定した人気を得ているが、「バラード書いて売れちゃいなよ」という周囲の声に怒りを感じながら、自分の才能がいつ枯渇するかカリカリする毎日を送っている。
高橋:月夜埜と東京の事務所を往復する日々。
高橋:そんな33歳です。
高橋:脱サラなため、メディアスキルと芸事スキルが両方高いのがアドバンテージですね。
高橋:で、制作スタジオのビルのむこうがわに、屋上でカメラを握っている少女をみかけた。
はるを:羽芝ユウと、知り合ってる、ってほどの関係ではないわけですね?
高橋:ネタとしては面白いので数日観察していたが、ある日彼女と偶然話す機会に恵まれた。*18
はるを:(失礼しました)
高橋:コンビ二に弁当買いに行く途中に、ばったり会った。
高橋:お互い挙動不審(笑)
高橋:でもまあ、興味本位で、夜のコンビ二で数分ほど立ち話。
高橋:「あのビルで音楽つくってるんすよ、自分」
高橋:そういう話をして、とりあえず顔見知りにはなった。
高橋:今すぐ歌にする、というほどの出来事でもないが、なんだろう、気になるな。
高橋:それからも、スタジオの窓の外をぼんやりと眺めることがある。そういう日々です。
はるを:相手が、いちおうメジャーの歌手だと気づいてなさそうなところがよいですね(笑)
はるを:了解です。
はるを:では、最後に、かざねさんどうぞー。

かざね:相沢勇・アーキタイプ夢見る両翼です。
かざね:小学校3年生のフツーの男の子。
かざね:ふつーじゃないのはおねーちゃんのゆうれいが一緒にいる事くらいかなっ*19
ダース:それ、十分普通でない気がするw
高橋:小学生か!!(笑)
高橋:すげー、中学生下回った。
かざね:いやいや、勇君は普通で、おねーちゃんが普通でないの(笑)
はるを:小学生です。
ダース:うちの健太郎のクラスメイトになってもらっていいですか?<相沢勇
はるを:ちょっと、呪詛ったり、身代わりったり、情報収集したりする高度な幽霊ですけど。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム3:〈アビリティ〉の三種別を知っておこう
 この「幽霊なお姉ちゃん」とは、月夜埜綺譚ver1.5から導入された新ルール「メタコネクション」である。
 「メタ」ということは、当然普通の「コネクション」もあるわけだが、そのためにいくらか『月夜埜綺譚』の基本ルールについて説明しておこう。
 通常、『月夜埜綺譚』のキャラクターは「アビリティ」と呼ばれる各種のパワーを持っている。そしてプレーヤーは、キャラクターのもつそれらの「アビリティ」を使うと決断することではじめて、状況を変えるための「行為判定」に挑むことができる(その多くは、サイコロによる判定を伴う)。
 『月夜埜綺譚』において、それら「アビリティ」と呼ばれるものは、具体的には以下の3つに分類されている。

  • 〈スキル〉*20
  • 〈コミュニティ〉*21
  • 〈コネクション〉*22

 このうち、実は〈コミュニティ〉がもっともゲーム的に強力なのだが、*23、それはさておき、この〈コネクション〉のうち、世間の常識では考えられない何かと〈コネクション〉を結んでいることを〈メタコネクション〉と呼んで、普通の〈コネクション〉と区別しているのである。相沢勇は自分のおねえちゃんの幽霊に助力を仰ぐことができ、それは普通の〈コネクション〉の判定と同じように行うことができる。しかも、そのコネは、存在自体が常識はずれであるだけに、かなり強力なものだ。
 しかも、普通の〈コネクション〉判定は、使った次のターンにようやく結果がわかる判定なのに対して、〈メタコネクション〉判定は瞬時に効果が発揮される。お姉ちゃんは8時間後どころではなく、コンマ1秒で相沢勇くんをさまざまな暴力や悪意から守ってくれるのだ。なんて素晴らしいお姉ちゃんなんだろう!*24

かざね:いいですよ。
ダース:さんきゅ
かざね:コネ・親友・健太郎
ダース:おお、親友なんだ!
かざね:マスター・ok?
ふうる:(かざねさんのキャラも…てか、アーキタイプが負けロール方面ですなあ。(笑)
はるを:むろんオウケイです。
かざね:負けロール?*25
はるを:(昨日の準備会で、負け設定を競い合ったことによる)
はるを:あとはNPCとどういう関係を結びますか?
かざね:余ったのでいいけど?
はるを:余ったの(笑)。ということは、三上おじさんですか。
かざね:うみ。
はるを:ど、どういう関係なんだろう…(どきどき)
かざね:きっとおじさんショタなんですねっ!
ダース:うお!
ふうる:そうだったのか!
ダース:まじかよ!? w
はるを:いま、世界が変わった(笑)
かざね:レイズ3*26クラスの変わりよう(笑)
高橋:いきなり!
ダース:変質者から息子の親友を護る戦いの物語なのか!?
はるを:待て(笑)
高橋:そんなばかな(笑)
ダース:w
かざね:いや、 >(haruwo) ど、どういう関係なんだろう…(どきどき) は明らかな誘いだったはず(笑)
はるを:まあでも、子どもを亡くしてるおっさんが、近所の暗そうな少年となんとなく意気投合しているのは面白そうかも。
かざね:(無難にまとめやがった)
ダース:ああ、それはあるかもね。
はるを:レイズの判定もしてねえのに、そんなおもしろ設定にはできないってば(笑)
高橋:町内会でなんかスポカル的な関係があるのかも。
ふうる:(ショタが良かったらしい)
高橋:「三上監督〜」みたいな。
はるを:では、
はるを:そんな感じで始めましょうか。

*** haruwo is now known as G_Master (はるを→GM)
*** Muneomi is now known as Shibasaki(高橋→シバサキ)
*** da is now known as da_ukyo    (ダース→風祭)
*** fulu is now known as hoshino   (ふうる→星野)
*** kazane is now known as aizawa  (かざね→相沢)

ゲームマスター(以下GM):一応、マスター発言を続けるときは、
GM:・・・ からはじめて
GM:/// で終わるようにします。
GM:プレイヤー発言は普通に、
GM:キャラクター発言であることを強調するときは「」をつけてください。

GM:あと、月夜埜綺譚なので、ゲーム中の重要な項目については、
GM:判定がない限り、いわゆるロールプレイごり押しでは、動きません。
GM:(そのかわり判定がめっちゃ強力ですが。)


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム4:行為判定、基本の「キ」─【3d6+能力値+アビリティ】
 『月夜埜綺譚』の行為判定についてかんたんに触れておこう。行為判定については、「キ」「ホ」「ン」に分けて3度、別個に取り上げる。
 RPGはゲームである以上、『月夜埜綺譚』にも明確なルールがある。そしてこの『月夜埜綺譚』で扱われるキャラクターたちの行為の基準となるのが、「行為判定」というルールである。
 通常、月夜埜綺譚では、6面体のサイコロを3つ使う。これ以上でもこれ以下でもない。常に6面体のサイコロ3つ、である。これを振ることで、プレーヤーは自動的に「【3】〜【18】」までの一定の分布の乱数を得ることができる。確率論的に一番でやすいのは【9】から【11】のあたりだが、何百回も振ってみれば、【3】や【18】が出ることも決して珍しいことではない。
ちなみに、これをRPGの専門用語で「3d6」と言う。「d6」とは、「六面体ダイス(サイコロ)」を表す略語である。それが3つあるから「3d6」だ。以下はこの記述をひんぱんに用いるので、覚えておいてほしい。
 さて、先ほど書いたとおり、プレーヤーは、キャラクターが持っている「アビリティ」をうまく使って、与えられた目標をうまく解決しなければならない。また、キャラクターには

という「鋭胆技芸」の4つの「雰囲気・状況」に応じた能力値があり(意味はそれぞれの注釈を参照)、プレーヤーはこれを行為判定の基本値とする必要がある。
 たとえば、「警察柔道で鍛えたこの強面のツラで、老刑事はそこのロック青年が隠している後ろめたい過去についてじっくりと問いただすよ」という行動宣言をすれば、GMからは「胆+威圧スキル,難易度【15】で振ってください」と返されるかもしれない。*31
 この「難易度【15】」とは、「【能力値+技能+サイコロの目】の合計が【15以上】であれば、この行動はあなたの言ったとおり成功したとみなしてよいよ」ということである。そこでもし、その老刑事の「胆」が【8】で、威圧スキルが【3】であれば、基本値は【11】。したがって先ほどプレーヤーが宣言した行動が事実その通り「成功」となるためには、【11+3d6】で、【4】以上が出ればよいわけだ。ものすごい高確率で成功することがハッキリとわかる。*32
 しかし、この老刑事が2日連続徹夜をしており(二徹は目標値に【−8】の修正がつく)、さらに青年が釘バットを持っていて「ザケンなよジジィ!」と叫んでおり、こりゃまともな説得は困難だろうとGMが判断した場合(さらに【−4】)、合計の難易度修正は【−12】。こうなると、もはや行為判定の計算は【11+(−12)+3d6】である。プレーヤーはがんばって「16,17,18」のどれかの出目を出さないと、絶対に成功しない。*33
 このように『月夜埜綺譚』では、「架空の状況」にいるはずの〈キャラクター〉の行動の成否が、確率判定とゲームメカニズムによって決定できるようになっているわけである。これは『月夜埜綺譚』に限らず、どんなRPGにおいても概ねこのような方法を取っている。
 ちなみに月夜埜綺譚のこのような行為判定を、RPGデザインの用語では「3d6の上方ロール,無制限ロールなし」*34とひとまず呼ぶことができる。
 なお、『月夜埜綺譚』の行為判定における一般的な目標値は【15】である。これを覚えておくと、このリプレイの目標値設定がどういう妙味を持っているのか、ピンとくるかもしれない。GMの目標値設定を、ぜひ注意してみていてほしい。【−3】か【+4】の尺度で、推移していることがあるはずだ。

GM:また、
GM:パーティ内で情報を共有することは、行動回を使わずに行うことができます。*35
GM:チャットセッションですので、
GM:だいたい1人のPCの行動に10分から20分は必要となります。
風祭右京(以下「風祭」)初めてなんで、その辺の感覚はご指導お願いするかもです。よろしく。
GM:プレイヤーの皆様は、せっかくターン制でもあるので、適宜休憩を入れながら参加してください。
シバサキヨウ(PL担当は高橋,以下「シバサキ」):了解です。
シバサキ:http://godandgoleminc.blogspot.com/2007/09/session.html
シバサキ:ここにシバサキのキャラシUPしておきましたのでどうぞー
GM:うぃでーす。
シバサキ:風祭右京,星野華実,シバサキヨウ,相沢勇ですね。
GM:ではでは。プロローグ。
シバサキ:(いそいそと「夕立ち」の準備)*36

■「カメラオブスクラ」プロローグ

GM:・・・
もともとの発祥はずいぶん古いらしいのだが、暗い部屋に、小さな穴を開けると、きれいな像が穴の反対側の壁に映る、ことがわかった。
もっとも、穴が大きすぎれば鮮明な像は得られず、穴が小さすぎれば、解析現象により、また像は乱れてしまう。
このふしぎな現象を使って、人々がなにをやったかというと、最初は、太陽の観察が主だったらしい。
そのうちこれをなぞって絵を描くものが現れ、ついに、湿式の写真が発明されることになるのだが、そうして発明された機械は、その奇妙な道具の名前を引きずることとなった。
「カメラオブスクラ」
暗い部屋。
かつての人々は、そこに幽霊や永遠を見つけることなど無かったのだけれど、
写真の発達により、実はすぐに、心霊写真のブームも始まっている。
そのほとんどはいんちきや現像処理のミスであった訳なのだけれど、
そのリアルな像のむこうに、人は、ずいぶんと勝手に、いろんなものを託していった。
そして、いまもまた…
///

■導入1「羽芝ユウの場合」(登場PC:シバサキ)

GM:というわけで、
GM:ちょっとプロローグのシーンをやります。
GM:NPCごとにやるので、参加したい方は、参加を表明してください。
GM:カレンダーはこの段では無視でよいです。
GM:1・羽芝ユウの場合
シバサキ:シバサキユウが絡みます>羽芝
GM:了解です。
シバサキ:登場、っと。
GM:それでは、ある月曜日の夕方、羽芝ユウがちょっとシリアスな顔をして、道を歩いていたシバサキさんを捕まえます。
GM:ユウ「ちょっと、これ、見てほしいんですけどっ!」
GM:見せたのは、小さなポラロイド写真です。
GM:なんてことのない景色が映っている、構図とかはちょっとこった写真なのですが、
GM:よく見ると、妙な影が映っています。
シバサキ:「おう? なにこれ」アメリカン・スピリットの最後の一本を吸いながら見ますよ。
GM:風景写真です。景色は事務所がある交差点のあたり。ユウがよくいるぼろビルも映っています。
GM:そこになにやらぼんやりとした影が映っています。
シバサキ:「ふーん。」何を考えるでもなく、写真の裏もを見たりしながら風景を交互に見る。
GM:というところで、自己・芸で19ください。*37
GM:あ
GM:サイコロ呼ばないと。
シバサキ:あれ、ダイスさんがおらんですよ

*** dice_cre has joined channel #月夜埜綺譚

GM:3d6

【ダイス生成機】:G_Master: 14(3D6: 6 4 4) = 14

GM:オウケイ。よろしく(笑)


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム5:オンラインセッションにおけるサイコロ運用のひみつ

 このオンライン・セッションでは、TPRG.NETのIRCチャットを利用しているのだが、このIRCチャットには「ダイスボット」という便利な仕組みがある。この「ダイスボット」をメンバーの一人として呼び出した時、先ほど説明した「3d6±??」という書式を書くと、自動的に任意の乱数が生成されて帰ってくるような仕組みになっている(もちろん、3d6だけでなく、いろんな書式に答えてくれる)。
 オンラインセッションでもゲームが成立するのは、みんなの目の前で乱数を生成してくれるこのダイスボットの働きがあるからなのだ。

星野華実(以下「星野」):(GMのダイスが回ってます。笑)
シバサキ:OKです。では、自己が3なので、3(自己)+7(芸)が基本値ですよ。
シバサキ:3d6+7+3*38
【ダイス生成機】:Shibasaki: 10+6(3D6: 2 3 1) = 16
GM:あー目がわるいですな。
シバサキ:げ。低すぎ。これは予想外だ。
シバサキ:普通出るぜー。
GM:ではいきなりですが、生命点に不足分の3点のダメージを受けてください。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム6:〈生命点〉はこう計算しよう。
 キャラクターの生命点は、キャラクター作成時に決定した〈胆〉能力値と〈芸〉能力値の合計を2倍した数値となる。
 シバサキヨウの場合、〈胆〉が【6】で〈芸〉が【7】なので基本値は【13】。これを2倍すれば【26】。これがシバサキヨウの〈生命点〉となる。(だからまあ、生命点が3点減っても、まだ大丈夫)
 なお、基本値として求めた【13】を下回るとキャラクターは「重傷域」という設定を得て、まともな行動をすることができなくなる。この「重傷」状態を回復させるためには、「入院」したり(半月あたり1点回復)、超自然的な力で直したりする必要がある。五体満足で過ごしたいなら、「重傷域」に行くような行動の仕方は控えた方が賢明だろう。
 もちろん、〈生命点〉が0以下になると、キャラクターは死亡する。

シバサキ:わははははは!(笑)
GM:シバサキさんはいきなり、白昼夢のような幻を見ることになります。
GM:それは、シバサキさんが、すごく忘れたくて、でも忘れることのできない、忘れたくないような気がする、トラウマをめぐる人物の顔に見えました。
シバサキ:「そうだ、これは……」
シバサキ:喉の奥でかわいていくユメのにおい。
シバサキ:「誰だ。誰なんだ。やめろ。でてくんなてめえ」かぶりを振ります。
GM:ユウはおびえた目でシバサキさんを見つめています。
GM:ユウ「やっぱり、見えちゃった? あたし、心霊写真捕れるようになっちゃった…」
GM:でも、シバサキさんは、決して不快なわけではありませんでした。またそのあたりが複雑なわけですが、
シバサキ:なるほど>不快ではない
シバサキ:「ちくしょう。なんだこれ」写真を突き帰して「心霊写真って……そんなの、小学校の本棚で読んだ以来だぜ」
シバサキ:「ともあれ、すごい才能……としかいいようがないわ。」「いや、これは……3日徹夜してるからってだけも気がするし……っああ」
GM:ユウ「しんじてくれるの? でも、これ見て、悲鳴上げちゃった人とかもいて、いったいどうしたんだろうって。シバサキさんってほら変わってるから、こういうこともまともに聞いてくれるかと思って」
GM:とかまあ、ユウちゃんもちょっといっぱいいっぱいな感じです。
シバサキ:ともあれ、ぐだぐだ言いながら、「多分、ホンモノだろう」と認めることにします。
シバサキ:オトナの心で、「とりあえずそういうファンタジーを共有することは十代にとって大事なことなのだ」と思いますね。
GM:(えー、初めての人もいるので注釈しておきますが)
GM:(ユウちゃんが、ここで、極めて危険な行為をとっていることをご認識ください。)
シバサキ:社会的に死にますからね。
GM:ユウちゃんは、ありがとう! といって、走り去っていきます。
シバサキ:まあ、一応メール教えてるので、進捗はそれで。
シバサキ:後で「絶対友達には話すなよ」と釘を刺しておきます。
シバサキ:めるめる。
GM:了解です。ユウは、それに「ありがとう」と返します。
星野:(「めるめる」の擬音、定着したなあ)
シバサキ:わかってんのかなぁ(笑)。一歩間違えれば村八分ならぬ「街八分」になること。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム7:月夜埜市における「社会的な死」の残酷さについて
 月夜埜綺譚のルールブック(第1.5版)に、以下のような記述がある。
「この世界では、超自然現象は徹底的に忌避されています。月夜埜市で普通人の前で異能をさらすことは、ほぼ社会的な死を意味します。」(p46)
 このゲームの恐ろしいところは、PCだろうとNPCだろうと、とにかくそういった「超自然現象」に本当に関わったということがバレたら、まっとうな社会生活を送れなくなる=死んだと同じ、と見なされることである。これは、『クトゥルフの呼び声』や『ダブルクロス』や『天羅万象』のように、「一定の数値がある基準を上回ったらNPCになる」といった類の、キャラクターの資源管理に「ゲーム性」を与えるような意味合いの「社会的な死」ではない。
「異能に関わっている、それがばれたら、誰でも平等に即死」。
 これが、月夜埜綺譚世界の根本的なルールなのである。その結果、『月夜埜綺譚』は、伝奇を扱えるRPGでありながら、社会はしばしば「異能」なんかよりもずっと強い「脅威」として、PCやNPCの前に立ちはだかる。
 そのことは、プレイしてみればわかるはずだ。このゲームが、これまでの「現代伝奇」的なRPGとまた一味違った方向を向いていることを、誰もが肌で感じることだろう。

シバサキ:では次どうぞー。
GM:はい。

■導入2「有沢あいこの場合」(登場PC:星野&風祭)

GM:それでは、次は有沢さん。
GM:2・有沢あいこの場合
GM:星野さんと右京さんは参加でいいのかな?
星野:ですね。
風祭:はーい
GM:はい。
GM:それでは、お二人は、あいこさんが最近みょーなことを始めたことを心配しています。
GM:というのも、最近流行のカメラを急に買ったあいこさんは、いきなり会社の帰りに夜の街をうろつくようになってしまいました。
GM:30のお姉さんが、夜中にうろつくには、ちょっと安全さが足りない街です。
GM:そんなわけで、今日も、夜の街をうろうろしているあいこさんと、お二人は偶然同じ場所であったのでした。
GM:あいこ「あ、こんばんはー。二人ともとあうなんて、奇遇だね。」
風祭:「あれれっと、相沢ちゃん、どうしたのこんなところで?」
星野:「まだカメラもってうろついてるの?」と言っときます。
GM:あいこさんは、少し目をそらして答えます。
GM:あいこ「うん。カメラはまっちゃってさ。最近のカメラってすごいんだよー。こんな夜でも映るし」
GM:ちなみに彼女が持っているのは、安物のコンパクトデジタルカメラです。
GM:いちおう二人は彼女のことを知っているので気づくのですが、あまり正直に話しているふうではありません。まあ、あまり嘘をつける人でもないのです。
GM:何もなければ、じゃーねー、と彼女は立ち去ってしまいますが? なにかされますか?
風祭:「へえ、そりゃ大したモンだ。ユウレイでも写ったら、ぜひ俺のブログにのっけさせてよね。ただ……あんまり遅い時間にお外をうろつくのは感心しないなあ。」
GM:あいこ「そだね。でも、いまなかなか時間とれなくてさ」と嘘っぽく言います。
風祭:「何だったら、俺がナイト役を務めようか?」(実は内心、ちょっぴりトキメキながら)
星野:(奥さんと息子さんにチクりたい。笑)
GM:(うはは)
星野:「あいこさんが撮った写真を見たいな見たいな見たいな〜」と気軽に話すように言います。
星野:(雑話とか取材とか使えますかね?>GM
GM:判定するのね。了解。手段は、上のでいいか。目的の宣言をどうぞ。
星野:(ちょっと待って下さい)
風祭:(でも、脳内のカレンダーをチェックするとかなり厳しいスケジュールなので「お願いします」と言われたら、それはそれで困るなーとか思っている)<ナイト役
星野:(右京さんは何か行動されますか?)
風祭:いいえ。彼女と会話できただけで十分満足している中年ですw
星野:では、あいこさんの写真を見せてもらえるように頼みます。でも、迫るようにではなく、普通の会話の流れでお願いする感じで。
GM:写真を見るのが目的でよいのね。
星野:はいです。
GM:それでは、雑話か取材・芸で12ください。
星野:では雑話で。ベトレイは…。
星野:では、1ベット2レイズで。
GM:どぞ。
風祭:トバすねえ。
シバサキ:とばすねえ。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム8:行為判定、基本の「ホ」─「ベット&レイズ」(B&R)

 ここで「トバす」「ベトレイ」という言葉が出たが、これは一体なんだろう?
 ここで彼らは、『月夜埜綺譚』におけるもっとも大事なルールである「ベット&レイズ」について話しているのである。
 まず、『月夜埜綺譚』には、ほかのRPGではよくあるはずの「クリティカル」(絶対的成功)とか「ファンブル」(致命的失敗)といった現象が、サイコロを振ることによっては発生しない。『月夜埜綺譚』には、そうした意味での「クリティカル」や「ファンブル」は、サイコロを振っているだけでは絶対にやってこないのである。
 「ベット&レイズ」、略して「B&R」ルールは、そんな『月夜埜綺譚』において、「狙って起こすクリティカル・システム」として導入されたものである。
 話しすぎると長くなってしまうのでとりあえず要点だけ伝えておくと、「B&R」は以下のような特徴を持つ。

  • 〈アビリティ〉*39を1点消費するごとに、「1ベット」できる。
    • 〈ベット〉とは「アビリティ1点を消費するごとに、行為判定に【+3】修正をつける」というボーナスのことである。*40
  • 最低「1ベット」以上したプレーヤーは〈レイズ〉に挑戦できる。
    • 〈レイズ〉とは、判定に【−4】修正をつけるかわりに、成功した判定を「より特別な成功」に変えることである。
    • 〈レイズ〉には宣言する数字の段階に制限がない。
    • 〈レイズ〉には4段階の成功がある。*41
  • 行為判定の際には「2ベット1レイズ」とか「5B4R」などと記述する。*42

 プレーヤーが「ベット&レイズ」を宣言しているな、と思ったら、とりあえずこのあたりのルールを念頭において行動を宣言しているのだと捉えてほしい。

星野:3d6+3+7+3-8*43
【ダイス生成機】:hoshino: 11(3D6: 4 4 3)+3+7+3-8 = 16
GM:ふつうに成功ですね。
GM:ちょっと目的が目的なので、そんなに変なことは置きませんが、
GM:もちろん写真を見せてくれます。
GM:あいこさんは照れながら、いろんなストリートスナップをつめた本を出してくれました。
GM:写真を見ると、月夜埜市のいろんな場所の写真が写っています。
GM:河川敷や、母校の夜埜高校の通学路、街の繁華街。そして、ユウがよくすわっているビルの界隈の写真も多く収められています
GM:あいこさんは言います。
GM:あいこ「撮りたいものがあるんだけど、なかなかうまく映ってくれなくて、でも懐かしいしさ」
GM:言いながら、鞄の置くから大事そうに一枚の写真を出してきます。
風祭:「ほう、何が撮りたいんだい?」
GM:あいこ「ある日にこの写真を拾ってね。これ見てたら、思い出の場所が撮りたくなって」
GM:あいこ「思い出の何かが、映らないかって、うまく言えないんだけど、思ったのよね」
GM:その写真を見ますか?
風祭:(あいこの顔に近づきたい一心で、写真を覗き込みます)
星野:PLは見るなと言ってますが、PCは見ますね(笑)
かざね:(SANチェックだ)
シバサキ:(SANチェック的意志決定だな)*44
GM:では、
GM:自己・芸で、19ください。
シバサキ:(判定の高さはシバサキさんの食らったのと同じだな)
風祭:自己1芸6です
星野:3+7
風祭:3d6+1+6*45
星野:ad63+7
【ダイス生成機】:da_ukyo: 9(3D6: 1 6 2)+1+6 = 16
星野:3d6+3+7*46
【ダイス生成機】:hoshino: 14(3D6: 2 6 6)+3+7 = 24
風祭:アウト(くすん)
星野:(間違えまくり。汗)
星野:でも成功
GM:右京さんは、3点足りないので、3点生命点にダメージを食らってください。
風祭:了解
シバサキ:(そういえばさっき、生命点計算が「2×(胆+芸)」だということをver1.0を読んで思い出した。)
GM:(右京さんのキャラクターだと、一晩寝ると治るダメージだけど・・・)
GM:星野さんの目には、妙な影が映っているな、くらいしか見えません。
GM:しかし右京さんの目には、やはり、思い出したくないこと、けれど、忘れていなく無いような、過去のトラウマ的光景がよみがえってきます。
GM:けれどそれはどこか不思議に懐かしく、暖かく、
風祭:あの、ドラフト会議の思い出が・・・
シバサキ:ドラフト会議なんだ(笑)
風祭:そそ
相沢勇(以下「相沢」):(ドラフト風景が写真に写ってるのか…)
GM:彼女が、それを契機に、懐かしい場所を写真に収めるようになった、ということも自然に理解できるのでした。
風祭:野球をやっていた頃のことを思い出す右京。
GM:あいこさんは、そんな右京さんの様子には気づかず、手を振っていってしまいます。
GM:あいこ「見てくれてありがとうね。じゃまた」
星野:私は右京さんの様子がおかしい事に気づいていいですか?>GM
GM:もちろん。
GM:それでは最後に。

■導入3「三上カツノリの場合」(登場PC:相沢)

GM:3・三上さんの場合
GM:三上さんは、まあ、気むずかしい人です。
GM:機嫌の悪いことも多いし、何か気に入らないことがあれば、ちゃんと戦ってしまいます。
相沢:(召還されとく〜。)
GM:そんな三上さんと、相沢くんが出会ったのがどういう契機だったのかは、プレイヤーにお任せしますが、一皮むけば、彼は、かつて子どもが好きだったんだろうな、という感じの、さびしい人物です。
GM:三上さんと相沢君がたまに会うようになったあたりでも、彼の話題の多くは、かつていた、彼の愛娘の話が多くを占めていました。
GM:そして決まって、三上「美伊子(娘の名前)は事故で死んじゃったけど、おまえさんはご両親をなかしちゃダメだぜ」というような言葉で終わるのでした。
GM:そんなある日のこと。営業の外回りで、よく相沢くんの学校の近くにくる三上さんは、わりと定期的に会話を交わす中になっていました。
GM:しかし、その日(ゲームの中の今日です)、訪れたのは、同じ作業服を着た見知らぬおじさんでした。
GM:男「な、君、相沢君だろ? よく三上さんから話を聞いてるよ」
GM:いきなりそんなふうに声をかけてきます。
相沢:「…そうだけど、おじさん…誰?」
GM:男「あ、悪い悪い。三上さんとおなじ職場の山川、って言います。で、さっそくなんだけど、今日、三上さんとここで会わなかった?」
相沢:あったっけ?
GM:会ってません。
相沢:じゃあ首を横に振るかな
GM:つづけて、山川氏は、昨日、おとついとたどっていこうとするんだけど、相沢君は会っていません。
GM:最後に会ったのは、先週の木曜日の午後のことでした。
相沢:今日は何曜日?
GM:山川「そうか…、実はな、三上さん、ちょっと行方がしれなくなっているんだ。何か知ってるかと思ったんだけどな。」
GM:その翌週の月曜日です。金・土・日・月と会っていないわけですね。
相沢:ほい。
GM:山川「なんか三上さん、最近人が変わったみたいになっちゃって。いったいどうしたのか心配してた矢先に…、なにか事件に遭っていないといいんだけど」
相沢:ここは雑話で話を引き出すところですか?
GM:ま、おじさんたちが見つけるから心配はしなくていいと思う。ありがとうな、と言って、山川さんが立ち去って行こうとしますが、なにか話しかけますか?
GM:判定一回は許しますよ。
相沢:ならちょっとやってみるか。
GM:どぞー。
相沢:ってか、人が変わった、ことに勇君は心当たりはありますか?
GM:たしかに木曜日はちょっと変でした。
相沢:どういう風に?
GM:娘さんの話を一切せず、こんなことを言っていたのを思い出します。
GM:三上「なあ。忘れてしまう、ということを、どう思う?」
GM:そのまま、話題は曖昧に流れていってしまったのですが、ずいぶんとシリアスな感じでした。
相沢:なるほど
相沢:まあどう人が変わったのかを聞きましょう
GM:どんな風に、何を目的として?
相沢:雑話ってのは通常会話ですよね?
GM:です
相沢:三上のおじさんを心配してというのを全面に会話しつつ、何か人が変わる様な出来事があったのかを聞き出すという感じでどうだ
GM:了解。とくに問題ない内容なので、目標値は12ですが、子ども対大人なので-4で16
シバサキ:おお、未成年ルールだ。「−4」は大きいですね。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム9:「未成年」のメリットとデメリットについて
 『月夜埜綺譚』の世界では、子どもは大人と対等に話せると思われていない。「なめられている」とまではいかないものの、コミュニケーションするにあたっての常識がまるで違っていたり、そもそも「保護/被保護」の関係でしか見られなかったりなど、大人と子どもの理屈がすんなり通じ合うというケースは(わたしたちの現実の世界でも)なかなか難しいことだ。
 その点を踏まえて、高校生までの「学生」の身分にある子ども達は、「大人」と見なされる人たちと交渉する際に【−4】の不利な修正を受ける。しかし、「未成年(学生)」にはそれ以外にさまざまな優れたメリットがあり、その不利な修正によって「ほかのキャラクターより使いにくい」ということもない。未成年ならではの人脈や、子どもにしかできないわがままプレイを、思う存分堪能してみてほしい。

GM:能力値は「鋭」で。
相沢:えー。スキルレベル1か。普通に振っとく。
GM:どぞ。
相沢:3d6+9+1*47
【ダイス生成機】:aizawa: 14(3D6: 6 5 3)+9+1 = 24
相沢:(笑)
GM:(笑)
風祭:やるな、小学生!w
GM:普通に成功しました。じゃあ三上さんはこんな風に答えます。
GM:山川「やたら昔のことを思い出して、これを忘れていた、あれも忘れていたって、不機嫌そうに始終言うようになっちゃって」
GM:山川「ときどき見てた娘さんの写真が入ったロケットも覗かなくなって、なんかずいぶん追いつめられてるみたいだった」
GM:山川「そういえば、なんか写真を拾ったとか言ってたけど、なんか変なものでも映ってたのかな?」
GM:ここまで。
GM:そんなふうに、日は暮れていきました。

■第一転換点:「謎の発砲事件」「門衛からの通信」

GM:さて、そろそろゲームの進行を始めるのですが、ここでいくつか事件があったのでお知らせします。
GM:1・月夜埜市の繁華街でなぞの発砲事件!?
風祭:むむ、事件?
シバサキ:メディア報道が入るなんて(笑)。
GM:被害者も加害者も見つかっていないのですが、男のものと思われる悲鳴と銃声が、繁華街で多くの人に聞かれています。
GM:やくざ屋さんの抗争を疑われていますが、とくにその証拠も見つかっていません。
風祭:その事件がいつ起きたのか、日付は特定できていますか?
GM:月曜日の深夜です。
GM:2・星野さんに通信機から連絡が入りました。
シバサキ:ということは、月曜・昼から入りましたか。
星野:(なんと!)
GM:携帯電話じゃなくて、通信機です。
シバサキ:あ、そうか。異能だもんね星野さん
GM:3年鳴ったことのない通信機からはこんな声が…
GM:男の声「非常! 非常! 非常!・・・謎の異能の攻撃を受けている! うわ、やめろ! 非常! 助けてくれ! 月夜埜市で・・・(ざざー)」
相沢:(暇な組織やね)
風祭:「く、苦しい…」←うそw
星野:(何が起こったんだー!)
GM:通信もとの識別コードはCPTとなっています。同じトリプルネームメンバーの名前ですが、とくに関係はありません。
GM:ちなみに通信機の信号は地球中に伝わるので、しかるべき所では、しかるべき対策がとられつつあるかもしれません。
シバサキ:地球中に届くでむぱ。
GM:(中継すれば全世界)
シバサキ:それわかる人少ないから(笑)
シバサキ:ずるいよねえ。中継“すれば”。*48
GM:というところで。
GM:ゲームの進行を始めます。

■ターン0.0 火曜日「夜」開始

GM:1ターン目 火曜日・夜
GM:というわけで。おねむの時間ですが、なにかこのタイミングでやりたいことがある方はどうぞ。
星野:そういえば、PCコネ取ってないですよね。
相沢:うむ
シバサキ:PCコネの話ですが
シバサキ:どっかで心霊OFFやればいいんじゃね、という話をしていました。ダースさんと。
風祭:はい。【心霊写真を肴に一杯やる会】なんていかがでしょう?
相沢:本物の幽霊召還しちゃうぞ(笑)
星野:それもおもしろそうですが(笑)
風祭:みなさん、今、写真に興味があると思いますが?
星野:スタートでPCコネをひとつ取れるので、それを使えばいっかなー。と思ったり。
シバサキ:しまった! 異能使いと背後霊持ちと心霊写真にダメージを受けた男が二人! もうみんな“むこうがわ”ですね。問題なし。
GM:異能使いと、背後霊もちは同じキャラクターですが。秘密組織のエージェント、が正解(笑)
星野:異能は持ってないです。エージェントなだけで。
シバサキ:あ、そうか。秘密組織に所属していてもメタエレメント持っているとは限らないか。
GM:のです。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム10:行為判定基本の「ン」─〈エレメント〉と〈メタエレメント〉
 最初の方で〈スキル〉〈コミュニティ〉〈コネクション〉という3つの「アビリティ」の話をしたが、それとは別に〈スキル〉をさらに強化するデータとして用いられるのが〈エレメント〉である。
 〈エレメント〉にはたとえば「論理」や「場所」といった、人間の得意分野(得意なアプローチ・得意な“武器”)を概念で示したものから、ほんとうに具体的に「拳銃」や「格闘」といった「武器そのもの」を表すものまで、さまざまである。ともあれそれは、「人間の能力をさらに強めるもの」として扱われる。
 これに加えて、「常識的に考えて、それ普通この世界にあっていいの?」といった種類の〈エレメント〉を、特に〈メタエレメント〉という。たとえばこの時、シバサキのプレーヤー(つまり高橋)は「門衛」に所属する星野が〈メタエレメント〉を持つ異能者だと勘違いしていたが、実際に星野が持っているのは、「拳銃」という、(まあ物騒ではあるが)常識的に考えられる範囲のものを持っているだけで、決して〈メタエレメント〉を持っているわけではない。
 ところで、〈メタエレメント〉には、「幻術」や「記憶操作」などといったものが用意されている。ようするにほかのRPGにおける「魔法」だが、その使い勝手は必ずしもよいものとは言えない。少なくとも、悪と正義とが火花を散らして戦うような武器として使われることは想定されていないものがほとんどである。


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム11:行為判定「キ」「ホ」「ン」を整理すると……
 以下の基本的な要素によって、『月夜埜綺譚』の行為判定は成立している。
目標値:

  • 【15】±難易度や状況による修正*49

行為判定:

  • 3d6*50
  • +【基本能力値】(必須)*51
  • +【アビリティ基本値】(必須)*52
  • +【エレメント修正】(オプション)*53
  • +【ベット&レイズ修正】(オプション)*54

 この意味が大体すっきりわかれば、行為判定まわりの記述は理解できるようになるはずだ。もしピンとこなければ、「キ」「ホ」「ン」のそれぞれのコラムを読み直してみよう。

GM:で、いまは夜です。みなさんのカレンダーはたぶん「−」〔睡眠時間〕だと思います。
シバサキ:「−」ですね。
星野:です。
風祭:はい
GM:この記号の時に眠ると、規定の回復が得られます。
シバサキ:30ページですね。
GM:ただし、-4修正で、ダメージは受けないし回復もしないけど行動することができます。〔半眠,半行動〕
GM:「徹夜」を宣言すれば「○」扱いですが、ダメージを受け、さらに次ターンから-4を受けます。
GM:また、家族と同居している人が、屋外で活動するためには、家族で判定が必要です。
シバサキ:それって「次ターンだけ」ではなくて、「次ターン以降ずっと」でしたっけ?
GM:あ、「ずっと」ですよ。しかも重複します。2徹やると-8に!
星野:ヅガン!
星野:はさておき、情報共有をしたいので
風祭:徹夜の状態異常は、一晩ぐっすり寝たら回復するんでしょうか?
GM:一回眠れば、状態異常は回復します。ただ、受けたダメージは規定分しか回復しません。重傷域に入れば、行動も無理になります。
相沢:(月夜埜綺譚制作中は−どれくらいだったろうか)
星野:(聞かない方がいいですよ?>月夜埜綺譚制作中は−どれくらいだったろうか)
GM:(・・・)
シバサキ:了解です。
GM:で、星野さんから情報共有の話があったので、えーっと。どういうふうに共有するのかな?
GM:「門衛」の非常信号まで共有する?(笑)
星野:しないしないしない!あいこさんの話だけです!(笑)
シバサキ:じゃあ、深夜に右京さんが持ってる専用BBSでこっそり集まってぐだぐだ深夜にチャットしたということでどうだろう。
GM:了解。
GM:では深夜のチャットルームで、秘密組織の情報を除いて、おおむね共有されました。
シバサキ:PCコネはシバサキ→風祭で〔PCコネ:シバサキ→風祭〕。
風祭:よかった!チャットで徹夜するかとひやひやしましたw
GM:(情報共有は、行動回を使いません。情報共有する、と宣言するだけで伝わります。これでセッションテーブル上で起きた現象が、周知のこととなります。)
星野:では私は相沢くんへ〔PCコネ:星野→相沢〕。ショタじゃないよ?ショタじゃないよ?
星野:(笑)
相沢:仮コネ全員共有状態になるだろうから、あまり気にしなくても
GM:ですね。
GM:というわけで、夜に行動する方はいらっしゃいますか?
相沢:ショタだ(笑)
シバサキ:行動しません:シバサキ
風祭:寝ます:右京
シバサキ:同棲中の恋人とあれこれしつつ寝ます
相沢:ゆうれいのおねーちゃんと会話しつつ寝ます
星野:あれこれ。(笑)
シバサキ:詳しくはないしょ。
シバサキ:端っこには赤ワインのボトルが50本くらい転がってる。(棄てるのめんどい)
風祭:これこれw


★月夜埜綺譚〈運用〉コラム11:「カレンダーシステム」とは何か?
 ちょっと面倒かもしれないが、こちらを見てほしい。
 この「デザイナーズ・アピール」の下の方に書いてある、「3×7の表」を、月夜埜綺譚では「カレンダー」と言う。
 月夜埜綺譚のキャラクターには、誰もが普通の生活があり、まずはこの「カレンダー」に記された記号どおり行動しなければならないと、ルールで決まっている。「仕事」と書いてあればまずは仕事を、「家族サービス」と書いてあれば家族と一緒に過ごさなければならない。一見面倒なようだが、その中でどうアクロバティックな行動案をひねり出すかが、月夜埜綺譚最大のウリの一つであると言っても過言ではない*55

 記号の意味は、説明しないとどうしてもややこしいと思うので、以下に箇条書きで説明しておこう。

■カレンダー記号一覧

  • 時間帯の記述方式
    • 「夜」午前1時から朝9時ごろまで*56
    • 「昼」:午前9時から夕方5時ごろまで*57
    • 「夕」:午後5時から夜の25時ごろまで*58
  • スケジュールによる拘束の度合い
    • 「○」:「自由時間」*59
    • 「▲」:「ランダムイベント」*60
    • 「/」:「半拘束時間」*61
    • 「×」:「拘束時間」*62
    • 「※」:「夜勤」*63
    • 「−」:「睡眠時間」*64
      • 「全眠」*65
      • 「半眠」*66
      • 「徹夜」*67
  • スケジュールを拘束する状況の種類
    • 「w」:"Work" *68
    • 「f」:"Family" *69
    • 「他」:任意のコミュニティとの付き合い

 これだけわかっておけば、後は「げ、▲fだ」という台詞を読めば、「ああ、家族サービスから抜けてあの子を助けたいんだなー」という〈意志決定〉を垣間見ることができるはずだ。結果的に「○」ばかりたたき出すシバサキは暇な芸術家で、「▲」で拘束されることが多い風祭は忙しいサラリーマンである。そうした対比が、カレンダーに関する判定一つで如実に現れてくるのである。
 とりあえずカレンダーシステムの基礎についてはここまで。次は、カレンダーの「上手な使い方」についてコメントしていくことにしよう。

■ターン0.1 火曜日「夜」星野華美の半ターン行動(「−」→「半眠」)

星野:んー。半日行動しようかな。
相沢:ってことで会話していい?
GM:どぞ。
相沢:どぞ
星野:どぞ
風祭:どうぞ
相沢:ショタのおじさんどうぞ(笑)
GM:おじさんなのか?(笑)
シバサキ:おねえさんじゃないのか?(笑)
星野:おう。私か
相沢:悪い悪い。ログ飛んでるから混乱してるの。
相沢:(星野さんの自己紹介がほぼまるまるないんでログもらえます>ますた)
GM:(了解)
相沢:おば…さん?(笑)
風祭:おばさ・・・いえ、なんでもありません。
シバサキ:にじうしち。
星野:では、門衛に非常事態コールの内容を尋ねます。
風祭:呼び方に判定が必要な年齢かもw
星野:(笑)
星野:通信機は繋がります?
GM:もちろん。
星野:今の状況を聞いたら教えてくれますか?
GM:CTPなら連絡不能ですよ。
GM:(ちなみにCTPには誰にも伝わらない元ネタがありますが、ここでは<チャーリータンゴパリ>です。)
シバサキ:(フォネティック・コードっていうのか。便利だな)
GM:(けっこう命名に使えます。国際無線コード)
シバサキ:(じゃあ星野さんはシエラ・デルタ・エクスレイか)
星野:では、門衛で今起こっている異常事態がなんなのか、中心地とか
星野:被害状況とかを調べたいです。
GM:コミュニティを使いますね。
GM:それでは、
GM:門衛・鋭で15ください。
星野:んでは2ベット1レイズで。
星野:1ベットは体力使います。*70
星野:3d6+8+2+6-4-4*71
【ダイス生成機】:hoshino: 15(3D6: 5 4 6)+8+2+6-4-4 = 23
GM:成功です。
星野:(無駄にダイス目が高い)
GM:それでは、
GM:門衛の人々の情報網にアクセスしました。
GM:CTPが正体不明の敵と交戦、連絡を絶った。
GM:攻撃を受けている内容、本人の通信内容から、異能者による攻撃と考えられる。
GM:CTPは、コードAのハザード(異能者災害)を宣言したが、現状、状況を確認中。
GM:(異能者災害というのは、強力な異能者の存在によって、世界の秩序がひっくり返る、いわゆる、世界の危機です。こういうものから世界を守るのが、門衛の人たちの本当の仕事です)

相沢:(コミュニティロールは即時に返事が無かった様な気が…)
GM:(コミュニティロールは行けます)*72
相沢:(そか)
GM:近隣のエージェントは事態の収拾に向かい、敵性に会った場合は可能なら無力化すること。
GM:というあたりまえのあたりから、
GM:レイズ分として、どうも、敵となる異能者が、何らかの物質を介する精神攻撃を行っているらしい、ということと、CTPが連絡を絶つ直前に、十代中盤の女子高生と会話していることが伝わっています。重要参考人として確保し、敵ならば排除せよ、という指令です。

GM:ここまで。というわけで、いろいろやばいことがおきつつ、夜は更けていきます。
星野:(のあ!犯人ほぼ確定!)
シバサキ:げ、げげ。なるほど。門衛がPCの方で活動しているのをしっかり見るのは始めてかも。それは情報共有発動されたらびびるなー。
GM:共有しても、門衛組織にばれなければよいですよ。(ちなみに、さっきの門衛の仕事は建前で、実際は腐敗が進んだダメダメ組織です。改造人間とか作る技術まであるのに…)
風祭:俺

*1:以下、どれもゲームとしてそれぞれ面白いことを前提として聞いてください。こういうことを言い出すと「○○をつまらねえと言ったなぁ〜!!」と、まるで想定しない誤解で怒り出してくる人が決まって出てくるので、一応言っておくに越したことはない。

*2:今回のテーマが「カメラと記憶」ということを事前に知っていたので、こうしてキャラクター設定に伏線を張っている。プレーヤーの古典的な戦術であり、見習うべきプレイングの一つである。

*3:「もんえい」と読む。彼らは小説「ブギーポップ」シリーズの「統和機構」などを念頭に置いたと考えられる、わりとリアリズムからかけ離れた、すっとんきょうな人々である。日常的に暮らしている人々にはまったく縁のない存在だが、アメリカ都市伝説にある「黒服」(メン・イン・ブラック)な人々の日本版だと思っていただけると良いかもしれない。宇宙人とか怪物とか、そんな得体の知れないものと戦っている連中がどこかにいるかもしれない、という「都市の噂」はよくあるし、そういった「噂」をゲーム的に扱えるよう具現化した存在が居ても、まあおかしくはない。月夜埜綺譚は、そうした方向のファンタジーを扱えるように、リアリズムとは別の見地から、この「門衛」のような存在を認めている。

*4:ようするに、「任務のための仮面家族です」とさらっと言っているわけです。

*5:2007年に発売された『月夜埜綺譚ver1.5』の付録「サバ☆スタ!」(サバービアン・スタイル)の最後のほうに紹介されている、アーキタイプ「夢見る翼」をかざねさんは今回そのまま採用している。この月夜埜綺譚では、「幽霊」が一応存在することになっているため、こういったキャラクターに挑戦することも可能になっている。なお、これから何度か強調することだけれども、「幽霊」とか「超能力」とか、そういったことに関わっていることがいわゆる「一般人」にバレると、そのキャラクターは、PCだろうとNPCだろうと「死ぬ」。これは「社会的な死」という意味だが、『月夜埜綺譚』の世界では、肉体的に死ぬことと社会的に死ぬことは等価だとルールで決まっている。したがってプレーヤー達は、それなりに善良なNPCや、自分達のキャラクターを「社会的な死」に陥らせないように全力で頑張ることになる。

*6:ノン・プレーヤー・キャラクターのこと。ゲームマスターがゲームの目標・障害・制限・管理資源などを決めるにあたって、人格化する必要があった背景世界内のキャラクターのこと。ゲームマスターは、複数人のNPCを演じ分けて、参加者にさまざまな課題を提示したり、逆に課題の解決を助けたりすることになる。

*7:もちろん、この内容は多岐にわたっており、ルールブック中にはその具体的な輪郭を描くためのさまざまなルールやシナリオフックが用意されている。構造をシンプルに示せるからといって、そこから得られる楽しみが陳腐になるわけではない。むしろ、ゲームとしてはシンプルな構造だからこそ、そこに複雑な構成のシナリオをGMの創意工夫によって組み込むことができる。

*8:〈ロールプレイ〉とは、「キャラクターの属する社会的背景や個人的性格をよく考慮して、行動を選ぶこと」だが、これはいわゆる〈演技〉とはまったく異なる概念である。この2つの違いは「ちゃんと考慮する」のと「実際に表現する」の違いと考えてほしい。RPGにおいて、実際に表現としてうまいかどうかはゲームの主題にはならない。そういうのを目指さなくても、「考慮する」力があれば、後から勝手についてくるのだ。だから、とりあえずはみんな〈演技〉ではなく〈ロールプレイ〉をこそしっかり目指すべきである。

*9:しかし、それは「人間をコマのように使え」というわけでもない。たとえば「正義感の強いキャラクターは、万引き犯を見過ごすことができない」といったキャラクター属性も、「管理すべき資源」の1つである。それを無視するというのは、「王将だけで将棋をやる」というのとだいぶ変わらないので、注意して欲しい。

*10:これを〈課題の解決〉という。

*11:これを〈役割分担〉という。

*12:これを〈ロールプレイ〉という。〈演技〉とは異なり、行動宣言の際に状況をしっかり考慮するだけでも実践できることに注意。

*13:これを〈ゲームコンセプト〉あるいは「狙いの再現」という。

*14:このようにRPGが設計されていることを〈目標の多層構造〉という。上に挙げた4種類の大目標をもとに〈目標の多層構造〉をしっかり設計できたゲームは、優れたシステムデザインをしていることが非常に多い。

*15:この「手段」をを、ゲームデザインの用語で〈ゲームトークン〉と言う。

*16:ここでさっそく、NPCキャラの一人「有沢あいこ」とコネクションを築こうとしている。そうした方が、事件の真相により早く近づけるからだ。

*17:既にダースさんが有沢とコネを取ろうとしているため、〈役割分担〉を意識してNPCコネを変えてもよいと提案している。

*18:ほかの2人と同様、ここでさっそく、NPCキャラクター「羽芝ユウ」と関わろうとしている。

*19:「異能」の一種である「幽霊」と関わっている。

*20:集団や組織などではなく、あくまで「キャラクター個人」に属している能力。

*21:キャラクターが属している組織や集団の力のこと。またその力を借りるための人付き合いのうまさ。

*22:キャラクターの個人的な親交。NPCの能力を活かして、さまざまな依頼をすることができる。

*23:個人の能力など、実は大したことはないというのが『月夜埜綺譚』世界の“思想”である

*24:もっとも、こんなおねえちゃんと交流を持っていることを世間にばらしたら、早晩「社会的な死」は訪れるわけだけれども。

*25:「負けロール」とは、RPG文化における一種の俗語。RPGのキャラクターは、必ずしも「人生的に成功(卑近な意味で)」しているとは限らず、むしろ借金を背負ってたり誰かの奴隷だったり悲惨な過去を持っていたり、なんだかろくでもない設定をゴテゴテ抱えた状態からゲームをスタートさせることが多い。この方向性を極端に推し進めていくと、究極的には「プレイ中に人生的に失敗することを目標にしよう」というダメダメなプレイ環境が発生する。これを「負けロール」というが、「ロール」と言う以上、そのロールプレイが成功すれば、それはプレーヤーレベルでは「うまいプレイ」ということになる。あくまで負けるのは「キャラクター」である。〈疑似体験志向〉のRPGでは、この「負けロール」に挑むことがむしろプレーヤーの「勝利の条件」であったりするから、フシギである。

*26:レイズおよび、それを含む「ベット&レイズ」ルールについては、ここでは説明しないが、もっとも重要なルールでもあるので、覚えておいてほしい。

*27:鋭くせまったり、鋭く動いた方がよい状況。また、そういった状況の時に活かされやすい人間の特性のこと。『月夜埜綺譚』では「能力値」と「GMからの状況定義(と、それに伴う能力値要求)」によって表される。

*28:安定していて、どっしりと力強くせまったほうがよい状況。また、そういった状況の時に活かされやすい人間の特性のこと。『月夜埜綺譚』では「能力値」と「GMからの状況定義(と、それに伴う能力値要求)」によって表される。

*29:手先の器用さや論法の巧さなどを活かしたほうがよい状況。また、そういった状況の時に活かされやすい人間の特性。『月夜埜綺譚』では「能力値」と「GMからの状況定義(と、それに伴う能力値要求)」によって表される。

*30:感受性や芸術的感覚が重要な状況。また、そういった状況の時に活かされやすい人間の特性。『月夜埜綺譚』では「能力値」と「GMからの状況定義(と、それに伴う能力値要求)」によって表される。

*31:ここで「鋭胆技芸」を指定しているのが、プレーヤーではなくゲームマスターであることに注意。『月夜埜綺譚』では、ゲームマスターがプレーヤーの行動宣言を評価するためにこの「鋭胆技芸」を使う。不適切な行動宣言だと、プレーヤーは思うように能力を発揮できないのだ。このあたりも、うまく運用すればだいぶシビアなゲームになる。

*32:もっと厳密に言うと、成功確率は215/216(≒0.995)である。216分の1の確率でしか失敗しない。

*33:この場合の成功確率は10/216(≒0.046)。5パーセント以下の確率でしか成功しないわけだ。

*34:RPGシステムデザイン用語には、「目標値」「難易度」「上方ロール」「下方ロール」「個数カウント」「無制限ロール」「クリティカル/ファンブル」などといった用語があるが、ここでは扱わない。

*35:「情報共有」を軽くすることで、パーティ行動の重さを下げている。しかしこれは、情報化が進んだ現代をリアリティの基準にしているからこそ可能なことかもしれない。

*36:スガシカオのアルバム『Sweet』収録の曲。『月夜埜綺譚』のオープニング・テーマということになっている。実際にアニメ作品『ブギーポップ・ザ・ファントム』のOPテーマでもあった。

*37:ここで「芸」という基本能力値を指定しているのがゲームマスターであることに注意。プレーヤーが基本能力値を選ぶことはできない。ただ、それを示唆する「行動宣言」を工夫できるだけなのだ(しかし、ここにもプレーヤーの「うまさ」が問われる。GMの能力値指定をうまく行動宣言で操作できれば、プレイがもっと楽しくなるだろう。)

*38:「3d6+【芸7】+【自己3】」で判定。

*39:つまり〈スキル〉〈コミュニティ〉〈コネクション〉のそれぞれの技能値のこと。

*40:したがって「1B」は【+3】、「2B」は【+6】、「3B」は【+9】……と、有利な修正がどんどん増えていく。しかし、ベットできる回数は、行為判定において選択した〈アビリティ〉の技能レベルまでである。たとえば、「弁論3」の技能を持っているプレーヤーが「弁論」で5ベットすることはできない。必ず3ベットまでにとどめる必要がある。

*41:したがって「1R」は【−4】かつ「1レイズ成功へ挑戦」、「2R」は【−8】かつ「2レイズ成功への挑戦」など。ちなみに1R成功が「リアリズムで考えられる限りの成功」、2R成功が「常識では考えられないほどの成功」、3R成功が「奇跡に近い現象を伴う成功」、4R成功が「世界設定がプレーヤーの思いのままになっても構わないほど、世界の法則が捻じ曲がるような成功」とおおむね説明されている。しかしセッション中では、ゲームの進行をスムーズにするために2Rや3Rあたりが狙われることが多いかもしれない。

*42:なお、「ベット&レイズ」の組み合わせによって修正値がどう変わるかは、ver1.5で新しくなったキャラクターシートに詳しい表が記載されている。

*43:3d6+【芸7】+【自己3】+【1B(+3)】+【2R(−8)】で判定。

*44:まあ、実際には生命点が減るだけで、精神的におかしくなったりはしないのだけれど。

*45:3d6+【芸6】+【自己1】で判定。

*46:3d6+【芸7】+【自己3】で判定。

*47:3d6+【鋭9】+【雑話1】で判定。

*48:どうでもいい話だが、先日私が行った横田基地では、アメリカ空軍の最新鋭戦闘機のスペックに「燃料の貯蔵量:空中給油で全世界」と書いてあった。ここは、まあ、それだけの話。

*49:有利な場合は【+3】,不利な場合は【−4】であることが基本。

*50:6面体サイコロを3つ振って出る【3】〜【18】の乱数。

*51:行動宣言の雰囲気を加味して、「鋭胆技芸」からGMによって指定された能力値1つ

*52:〈スキル〉〈コミュニティ〉〈コネクション&メタコネクション〉のうち、プレーヤーが選んだ任意の数値

*53:〈エレメント〉と〈メタエレメント〉のどちらか1つ。

*54:1Bごとに【+3】,1Rごとに【−4】。

*55:これも、できるだけ口頭で説明したいものだが、やってみて理解するのが早いと思う。色んな「いいわけ」を考えるのは、メチャメチャ楽しいし、なによりやりがいがある

*56:「深夜から早朝」的なイメージで考えるとよい。

*57:「昼間から夕方」的なイメージで考えるとよい。

*58:「夜更けから深夜」みたいなイメージで考えるとよい。

*59:暇な状態。仕事も家族サービスも何もしなくていい。事件解決のために動こう。

*60:忙しい“かも”。1d6を振って【1,2,3】のどれかが出たら「×」、【4,5,6】が出たら「○」になる。確率半々。

*61:何かする場合、不利な修正がつく。「半ターン行動」とも言う。

*62:むっちゃ忙しい状態。サイコロを振るまでもなく、その場を離れられない。

*63:夜勤で仕事場に拘束されている。何かするにはかなり不自由。

*64:普通ならねてる時間帯。「全眠/半眠/徹夜」の3つから選べる。

*65:ふつうに生命力回復。そのかわり、行動はできない。

*66:特別に「/」として扱う。生命力は回復しない。

*67:そのターンだけ「○」。その次のターンから、すべてのロールに【−4】修正。

*68:つまり「仕事」のこと。仕事が忙しいと「▲w」になったり「×w」になる。

*69:つまり「家庭」のこと。家族サービスや恋人とのデートに忙しいと「▲f」になったり「×f」になる。

*70:生命点を8点消費しても〈ベット〉1回ぶんとして扱うことができる。

*71:3d6+【鋭8】+【門衛2】+【2B(+6)】+【2R(−8)】で判定。

*72:次のターンまで結果がわからないのは〈コネクション〉の方だ。