GOD AND GOLEM, Inc. (はてなダイアリー倉庫版)

2007-2012まで運用していた旧はてなダイアリーの倉庫です。新規記事の投稿は滅多に行いません。

『デッドマン・ウォーキング』を遊んだ

 冒険企画局のゲーム、『デッドマン・ウォーキング』(DMW)を遊んだ。
 これは『サタスペ』シリーズのサプリメントでありながら、同時に「独立したゲーム」としても遊べるコンポーネント。今回は単体ゲームとして遊ばせてもらった。使うサイコロは各人2d6。
 DD(=DMWにおける〈ゲームマスター〉のこと)のシステム導入と進行管理、もろもろのシステム改造の技巧(つまり〈運用〉)が加わったことも相俟って、とても、面白かった。DMWは使い手によって、色んな挑戦ができるゲームなのではないかと感じた。

 遊びながら考えたこととしては、

  1. 判定系や管理資源の設計、ルールブックについて〈システムデザイン〉評価)
    • Aの魔法陣』の「1の目ルール」の処理とサタスペ系における「ぞろ目失敗」ルールがそれぞれ与えるゲーム感覚の違いについて
    • 「血戦」における「ジオラマ」まわりのルールといわゆるD&D的なダンジョンRPGのマップ記法との関わりについて
    • WoDWraith: the Oblivionとの思想の違いについて
  2. 考えうる改造と運用の指針〈マスターリング〉評価)
    • 今回のDDが開発してくれた、「屍人歩き」における「移動」概念のハウスルールについて
    • 今回のDDが開発してくれた、屍人歩きを一階構造から高階にする方法について
    • DMWをパラノイア的に楽しむ時の「+500年刑期」「3回制限」「地縛霊」など、セッション中に思いついたハウスルールについて
  3. 一プレーヤーとして遊んでみた感想について〈プレイング〉評価)
    • サタスペ』との連結のなかで考えられる世界観解釈(特に「仙侠」と「業〔カルマ〕」について)
    • サタスペ』など冒険企画局系のゲームデザインにおける、「index-symbolサイクル」という観点から切り取った思想の評価について
    • セッションレポート

 というのがあるのだが、たぶん実際に文章にして評判がよさそうなのは2,1,3の順(ただしセッションレポートは特別)かな、と思っている。
 いきなり全部書けるかどうかはわからない(し、多分全部は書かない)と思うけど、2についてはなんとか時間をつくって、あっさりと書きたいと思う。セッションレポートは、身内向け以外には時間次第かなと思っている。どうせなら『クトゥルフと帝国』を遊んだとときのようにしっかりとやりたい。
(それにしても、CoConのあのゲームは面白かった。時間がなくあれから一度も行っていないが、RWS管理人さんの丁寧なマスタリングはまたぜひ遊んでみたい)
 ともあれ、2010年の日本のTRPGデザインの達成にものすごく希望が持てる、そんなシステムだと思う。
 遊んでみた結果をフィードバックして、自分も運用できるレベルにまでバラしてみるつもり。
 遊ばせてくれたDDと、一緒に遊んでくれたプレーヤーの皆さんに感謝。

そういえば

 遊んだ帰り、昨年夏にMechWarriorの最新版を遊ばせてくれた先輩に『ヴェルトロ・オーバードライブ』という同人TRPGがあることを紹介した。

『ヴェルトロオーバードライブ』
http://home.att.ne.jp/blue/mizukeso/VODmenu.htm

一度友人宅で読ませてもらっただけなのだが、同人なのに300ページを超える重厚なルールブックが今でも印象に残っている。いつかFASAのゲームやその他のロボットゲームと比較しつつ受容してみたい。