最近遊んだTRPGセッション備忘録――『シノビガミ』(3冊フルセット)と『天下繚乱』は買い
今年に入ってから
- 『ファミリーズ!(テストプレイ)』*1PL
- 『デッドマン・ウォーキング(シナリオ構造改造版)』PL
- 『ベアダンジョン(T&T7th対応,2日に分けて第一階層まで突破)』GM
- 『シノビガミ(三冊フル使用)』PL
- 『天下繚乱(事前コンストラクション有)』PL
- 『黄昏の天使』(『クトゥルフ神話TRPG』の日本初キャンペーンシナリオ集,第一話終了時まで)
と遊んでます。修論が終わってからは、最低月一で遊ぶ機会を持ててます*2。
どれもこれも面白く、GMの〈運用〉(=マスタリング)も巧みで*3、数えきれないほど新しい発見がありました。僕のサークル界隈では、どちらかといえばメカニズムより〈運用〉に着目して遊ぶことがけっこうあるので、あんまり旬の話題を提供できないことの方が多いのですが、国産・商業ベースで新しいのは『シノビガミ』と『天下繚乱』ですね。
この2つ、本当にいいコンセプト&メカニズムデザインをしてると思います*4。
誉めどころがどこにあるか、という話をしようとすると、これがなかなか込み入っていて(多すぎて)一筋縄ではいかないのですが……この二作品は、どちらも“TRPG冬の時代”*5から15年近く、それぞれ意識を高く持ってTRPGデザインを担ってきた国産のTRPGデザイナーたちが到達した“風景”として、総合的に高い完成度をもっていると思います。
本当に参りました、という感じです。『Aの魔法陣』2.5版の頃から「何か風向きが変わってきている」と思ってましたが、ついに日本のTRPGデザインはここまで来たんだ、という感動を味わえました。また、この延長線上でデザインされていく日本のTRPGは、(適切に設計思想を伝達できたなら)もしかして世界でも一角を築けるのではないか、とも思いました*6。
あんまり言葉を尽くしても嘘っぽくなるので*7、とりあえずおすすめですよ、ということだけここに記しておきます。買ってぜひ遊んでみてくださいね。
シノビガミは、1冊目だけでも楽しめますが、できれば3冊フルで動かすのが愉しいです。『天下繚乱』は、SRSという形式で作られていますが、単体で一切問題なく遊べます。
- 作者: 小太刀右京,協力:F.E.A.R.,まごまご,すがのたすく,他
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シノビガミリプレイ シノビガミ参 るつぼ奇譚 (Role&Roll Books) (Role & Roll Books)
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*1:同人TRPGデザインサークル、浅川河畔スタジオによる新作TRPG。今年の夏コミで発表予定とのこと
*2:昨年も執筆期直前までは比較的そんなペースだったのですが、報告はほとんどしてませんでした。あと、特筆すべきことが無い限り、「遊んでるよー」という表明はそんなにしない傾向がある。
*3:自分のT&T7thについては除外。ただし、具体的な運用の工夫については今年04月後半の記事を参照。
*4:いわゆる「TRPGシステム」のこと。この頃、「製品パッケージがサービスとして提供してくれる、基礎的なTRPGセッション環境」のことを言葉で名指したい時は「コンセプト&メカニズム」。あるいは製品それ自体の記述の集合に着目して「メカニズム」という言い方で統一するようにしている。
*5:自分の中では、1995年ごろから2003年ごろまでを大まかな定義にしようかと考え中。2004年以降は、D&D3e含めて続々と和洋問わず製品の点数が増えていきました。
*6:後はテクスチャというか、売り込み方の問題だと思います。さすがにそれについて僕が提案できることはほとんどないです。
*7:何が気に入ったの? っていう点は、そのうち書けそうな時に書きます。コメント欄で話を振ってくれたら、答えられることもあるかもしれません。