GOD AND GOLEM, Inc. (はてなダイアリー倉庫版)

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芝村裕吏氏によるCoCほか、BRPの運用論

 ゲームデザイナーの芝村裕吏さんが、『クトゥルフ神話RPG2010』発売について触れつつ、アクロバティックな運用法について紹介していました。
 togetterというまとめサービスを使ってまとめられています。まとめ人の方お疲れさまです。

芝村裕吏さんによる「クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010発売記念」
http://togetter.com/li/8219

  1. ジョジョの奇妙な冒険』や『エルナサーガ』など、歴史・伝奇の連作シナリオ再現をしてみる(スタンドは『ストームブリンガー』のルールを混ぜるとよりよい)
  2. 自分の考えた背景世界をBRPで記述してみる(シンプルなD%システムなので、解釈負荷が軽い)
  3. BRPが統一書式つまり「物さし」になっていることを利用して、豊富なデータ同士を比較して演出を公案してみる
  4. 「処理系が古くてもデータは古びない」という発想の元、BRPで記述されたデータを最新の処理系(=〈システムデザイン〉)で補完してみる

 というような話をしていました。3番目の遊び方については、TRPGシステムのデータ解釈に定評のある小太刀右京さんと三輪清宗さんの名前も挙がっていました。*1
 芝村さんは、TRPGデザインにおける設計と運用の違いと、その両方を活かすことについてしばしば意識的な発言をされていますので、TRPGゲーマーの皆さんもぜひチェックしてみるとよいと思います。

クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

クトゥルフ神話TRPG クトゥルフ2010 (ログインテーブルトークRPGシリーズ)

*1:この二人は、『天羅WAR』や『Aの魔法陣 ガンパレード篇』など、原作有ゲームシステムのメインスタッフとして関わっており、それらの作品では原作のニュアンスを活かしたデータ設計,背景世界説明の妙を見ることができます。こうした仕事の評価は、もっと話されてよいと思います。