『黄昏の天使』第一部第一話シナリオを遊びました。
今年の前半は、オンライン/対面合わせてけっこう沢山のセッションをやっています。しかしそれ以外の時間、特に今年度の春から夏にかけては私事が本当に立て込んでいて、なかなかセッションレポートを書くことができませんでした*1。TRPG関連の記事としては、同人TRPG『月夜埜綺譚』で、ペアシナリオメイキング*2を実践した『It』というシナリオをいつか公開したいのですが、リライトするための時間がまったく取れてません。村上春樹『アフターダーク』*3から基本的な背景情報を借用しつつ、話はぜんぜん異なるところから翻案したシナリオです。いつか文章化して『月夜埜綺譚』の面白さを伝える役に立ちたいと思います。
ところで、直近のお話。昨日(つまり2009年08月08日の土曜日)、有坂純さんという方がデザインした『クトゥルフ神話TRPG』(旧『クトゥルフの呼び声』)の旧い市販シナリオ『黄昏の天使』を遊ばせてもらいました。
クトゥルフ神話TRPG (ログインテーブルトークRPGシリーズ)
- 作者: サンディピーターセン,リンウィリス,中山てい子,坂本雅之
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2004/09
- メディア: 単行本
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1980年代の日本を舞台にしています。今回はシナリオを読み込んだキーパー(=『クトゥルフ神話TRPG』における〈ゲームマスター〉)の判断により、1984年08月設定で遊びました。
私はディレッタント(趣味に生きる好事家)を遊ばせて貰ったのですが、要望を言ってキーパーに作成してもらったディレッタントのキャラクターがとても動かしやすかったので、ぜひ今後も使いたいと思っています。
今回は私が用事で抜けるため、全八回のうち一回の、しかも七割ほどしか進められませんでした。ですので、いつかまたやらせてもらいたいですね。
ところでこのキャラ、『帝都物語』ヒット前の、平凡社に寝泊まりしていた荒俣宏を念頭に置いて作成・プレイしていました。途中左側頭部に大けがをするシーンがあり、その後は「水木しげる絵で描かれた包帯ぐるぐる巻きの毛の薄い大男」をイメージに置きながらやっていたので、だいぶ言動がコミカルになってゆきました。いやあ、面白かった。
多摩良浩茂のCoCキャラクターデータ
*1:私事さえ立て込んでいなければ、ゲームが充実していればいるほど書くことが増えていたと思います。私の場合、遊ぶ準備で忙しいほど書くことが増えます。
*2:氷川霧霞さんが提案しているシナリオ作成技法。詳しくはhttp://www.trpg-labo.com/modules/forum/index.php?topic_id=37など。
*3:
*4:モデルの荒俣宏がこの学部学科を出ている。1984年という設定ならば『帝都物語』刊行前になるので、それほど有名ではない。いくらボンクラでも何の問題もない。
*5:これに幾つかの倍率(通常、1倍から6倍までの範囲。3〜5倍が使われることが多い)を掛けて、パーセンテージダイスで判定する。また、EDU値やSIZ値など、技能取得のリソースやダメージロールの数値定義など、ほかの値を導き出す時の根拠値に使われるものもある。
*7:一日カップラーメン一杯でも食いつないでいける胆力による。
*8:外見なんて気にしていたら趣味に没頭できません。平凡社的な何かに寝泊まりです。
*9:そういえば、Runequest3版にはEDU値ってないですね。BRPでEDU値のあるTRPGってCoC以外に何かあったっけ。全部は網羅できてないんですよ。
*10:六版日本語訳ルールブックp46
*11:パーセンテージダイス(十面体のサイコロ2つによる判定)の下方ロールによって示される。技能取得点は「職業技能点」であるEDU×20(=320点)と、「趣味技能点」であるINT×10(=120点)それぞれを割り振った。職業技能点は「ディレッタント」に関係する技能にしか触れないが、趣味技能点は〈クトゥルフ神話〉以外のどんな技能にも割り振ることができる。詳しくは6版邦訳ルールp41を参照のこと。なお、職業技能点の配分は〈オカルト〉80,〈精神分析〉20,〈図書館〉64,〈値切り〉30,〈言語〉66,〈歴史〉60で、80+20+64+30+66+60=320点。趣味技能点の配分は〈精神分析〉50,〈博物学〉60,〈母国語〉10で50+60+10=120と、それぞれ技能点定義と一致する。
*12:「エクリチュールの過剰が」とか「ラカンの象徴界が」とか、うさんくさい事を言いながらカウンセリングをする。ラカン理論も欧米で流行始めたのは80年代ごろ。